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応用研究3

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令和2年度以降入学者 応用研究3
教員名 久米依子
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 国文学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 対面授業。一部遠隔授業を含む(後期の学部の授業方針によっては変更する可能性がある)。100名程度の受講を予定。対面参加が困難で、教員の許可を受けた学生は、Bb上にあげたパワーポイントや音声を視聴し、期日までに課題を提出することで出席に代えることができる。
blackboardのコースID:20223691
授業概要 近代文学作品に関し、文学研究の理論を応用して読解を試みる。教科書の解説に基づき、掲載作品を分析したのち、提示された課題に取り組む。授業の理解度の確認のための試験を行い、授業内容をふまえた最終レポートの作成を求める予定。
授業のねらい・到達目標 〈授業のねらい〉
近現代文学を読解するための方法論を学び、実際に作品を読み解くことを通して、代表的な方法論の使い方を身に付ける。
〈到達目標〉
近現代文学を読み解くために必要な視点を学び、作品の特性を理解し考察できるようになる。
読解のための課題を多数解くことにより、新たな視点と思考の形式を獲得することができる。
近現代文学のテーマ、メッセージを抽出するための手法を知り、自ら作品に応用できるようになる。

この科目は文理学部(学士)のディプロマポリシーDP3,4,5,6,7,8及びカリキュラムポリシーCP3,4,5,6,7,8に対応している。
・日本文学・日本語学研究を中心としながら,仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察できる。(A-3-3)
・日本文学・日本語学研究に関わる問題を分析し,複数の解決策を提示した上で,問題を解決することができる。(A-4-3)
・日本文学・日本語学研究のスキルを活用しながら,責任と役割を担い,新しいことに挑戦することができる。(A-5-3)
・日本文学・日本語学研究の実践的なスキルを活用しながら,さまざまな人々とのコミュニケーションを通じて相互の意思伝達を自由かつ確実に行い,他者との良好な関係を確立することができる。(A-6-3)
・日本文学・日本語学研究の実践的なスキルを活用しながら,集団の活動において,より良い成果を上げるために,指導者として他者と協働し,作業を行うことができる。(A-7-3)
・日本文学・日本語学研究の専門性に基づきながら,学修状況を自己分析し,その成果を評価することができる。(A-8-3)
授業の方法 授業の形式:【講義】
教科書に掲載された作品読解の方法を講義し、受講者の理解を確認した上で、課題に取り組む。それぞれの読解の特質を知り、他作品に応用できる方法を修得する。課題の回答は、リアクションペーパーかBbの課題に書き込む予定。フィードバック方法等については、授業内で指示する。
対面参加が困難で、教員の許可を受けた学生は、Bb上にあげた資料を視聴し、期日までに課題を提出することで出席に代えることができる。
授業計画
1 【オンデマンド型授業】全体ガイダンス――授業の方法の確認。
虚構としての小説、志賀直哉を考える。(A-3-3)
【事前学習】教科書の内容を概観しておく (2時間)
【事後学習】虚構と事実の関係を考えておく (3時間)
2 【対面授業】文学のレトリック
宮沢賢治の詩
【事前学習】レトリックという概念を理解しておく (2時間)
【事後学習】レトリックの効果を考える (3時間)
3 【対面授業】〈作家〉という問題
徳田秋声の作品(A-3-3)
【事前学習】作家論という考え方を知っておく (2時間)
【事後学習】作家論の応用範囲を考える (3時間)
4 【対面授業】批評の役割
中村光夫、柄谷行人(A-4-3)
【事前学習】近代批評の歴史を知っておく (2時間)
【事後学習】近代批評の役割をまとめる (3時間)
5 【対面授業】草稿と本文
織田作之助「人情噺」
【事前学習】本文生成という考え方を知る (2時間)
【事後学習】草稿と本文の関係を把握する (3時間)
6 【対面授業】現代社会の現象と文学化
松浦理英子「裏ヴァージョン」(A-4-3)
【事前学習】現代社会の差別の問題を考えておく (2時間)
【事後学習】文学が描く差別を考察する (3時間)
7 【対面授業】挿絵を読む
尾崎紅葉「多情多恨」(A-5-3)
【事前学習】挿絵の効果を考えておく (2時間)
【事後学習】挿絵の効果をまとめる (3時間)
8 【オンデマンド型授業】アダプテーションと文学
大岡昇平「武蔵野夫人」(A-5-3)
【事前学習】映像化の効果を考えておく (2時間)
【事後学習】映像作品との対比をまとめる (3時間)
9 【対面授業】メディアの中の文学
室生犀星の小説「性に眼覚める頃」
【事前学習】メディアと文学の関係を考えておく (2時間)
【事後学習】メディアの特性と文学についてまとめる (3時間)
10 【対面授業】検閲という問題
江戸川乱歩「芋虫」
【事前学習】検閲について調べておく (2時間)
【事後学習】検閲がなされることの問題をまとめる (3時間)
11 【対面授業】ナラトロジーの視点
太宰治「饗応夫人」(A-6-3)
【事前学習】語りを分析する方法を考える (2時間)
【事後学習】語りの分析がもたらす作品への視点をまとめる (3時間)
12 【対面授業】書簡というコミュニケーション
芥川龍之介「開化の殺人」(A-6-3)
【事前学習】書簡体小説について調べておく (2時間)
【事後学習】書簡における空白について考える (3時間)
13 【対面授業】ポスト・コロニアリズムの考え方
中野重治「雨の降る品川駅」 
(A-7-2)
【事前学習】コロニアリズムについて調べておく (2時間)
【事後学習】ポスト・コロニアリズムの重要性を認識する (3時間)
14 【対面授業】ジェンダーとクイア
田村俊子「女作者」(A-7-3)
【事前学習】ジェンダー、クイアの用語内容を調べておく (2時間)
【事後学習】ジェンダー、クイア分析の有効性を考える (3時間)
15 【オンデマンド型授業】カルチュラス・スタディーズの可能性
高橋源一郎「ダン吉の戦争」
全体のまとめ(A-8-3)
【事前学習】レポート提出の準備をする (2時間)
【事後学習】文学研究の今後の可能性を考える (3時間)
その他
教科書 石川巧・他 『文学研究の扉をひらく』 ひつじ書房 2022年
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート:最終レポート(30%)、授業内テスト:授業内小テスト(理解度の確認)(30%)、授業参画度:リアクションペーパーでの課題の回答(40%)
授業参画度には、課題の回答を含む。
対面参加が困難で、教員の許可を受けた学生は、Bb上にあげたパワーポイントや音声を視聴し、期日までに課題を提出することで評価することがある。
やむを得ない理由で授業内試験を受験できなかった場合は、教員の許可を得て、Bb上の課題の回答によって代える場合がある。

A-3,A-4,の達成度については課題で、A-5,A-6,A-7,A-8の達成度については授業内テストと最終レポートで評価する。
オフィスアワー 月曜日昼休み、水曜日昼休み、7号館4階久米研究室、あるいはメール連絡

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