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令和2年度以降入学者 | 神話・伝承研究 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 神話研究 | ||||
教員名 | 袴田光康 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 国文学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業の形態 | 対面授業 BlackboardのコースID:20223682 |
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授業概要 | 『遠野物語』をテキストとして口承文学の性質について考える授業である。『遠野物語』は柳田民俗学の出発点として注目される作品だが、そこには妖怪話や幽霊話などの不思議な話が多く伝えられている。それらの不思議な伝承は、口承であるがゆえに共同体においてリアリティを獲得し、異界が極めて身近な存在として語られているという特徴があるが、それは古代の神話や伝承とも響き合うものがある。この授業では古代文学との比較も視野に入れながら、異界や異形の者を通して『遠野物語』の性質を分析するとともにその現代における意義について講義していく。『遠野物語』は文語調で読み難い面もあるが、その抑制された文体の妙についても味わっていきいたい。 |
授業のねらい・到達目標 | 伝承文学や古代文学への理解を深めつつ、現代社会が抱える問題とも関連付けて思考することができる。 この科目は、旧カリキュラム(令和元年以前入学者対象)では、文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応している。 また、新カリキュラム(令和2年度以降入学者対象)では、この科目は文理学部(学士(文学)のDP3,4,5,8及びCP3,4,5,8に対応してる。 ・日本文学・日本語学研究を中心としながら,仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察できる。(A-3-2) ・日本文学・日本語学研究に関わる問題の意味を理解し,助言を受けて複数の解決策を提示し説明できる。(A-4-2) ・日本文学・日本語学研究のスキルを身につけながら,新しい挑戦への計画を立て,準備することができる。(A-5-2) ・日本文学・日本語学研究の専門性を身につけながら,自己の学修に関する経験と考えを振り返り,分析できる。(A-8-2) |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 ①対面による講義形式の授業である。 ②第8回授業と第15回授業で小テストとその解説を行う。 ③フィードバックの方法等については授業内で指示する。 なお、対面授業に参加できない場合、以下の要件に該当する学生にはZOOMでの参加を認める。 (1)ZOOMでの参加を認める要件:日本に入国できない留学生、遠方に居住していて通学が困難な学生 (2)対面に参加できない場合の代替方法:ZOOMで参加し、Blackboardに配信する課題を提出する。 |
授業計画 | |
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1 |
この授業の目的と授業計画【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】シラバスをよく読んで、履修計画を考える。 (2時間) 【事後学習】この授業での学修目標を立てる。 (2時間) |
2 |
「周辺」としての〈東北〉【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】遠野の場所を地図で確認し、その風土について調べる。 (2時間) 【事後学習】「日本」という枠組みについて考える。 (2時間) |
3 |
『遠野物語』と怪談の時代【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】『遠野物語』の序文を読んで、当時の出版趣旨を把握する。 (2時間) 【事後学習】テキストの三つの「解説」を読んで、それぞれの要点を整理する。 (2時間) |
4 |
津波の話①【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】九九話を読んで、登場人物の心情について考える。 (2時間) 【事後学習】東日本大震災以降の〈東北〉の復興について調べる。 (2時間) |
5 |
津波の話②【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】二つの配布資料を読んで、それぞれの要点をまとめる。 (2時間) 【事後学習】「鎮魂」の意味について自分の意見をまとめる。 (2時間) |
6 |
山の神と異界の発生【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】山に対する信仰について調べる。 (2時間) 【事後学習】身近な「境界」の例を列挙する。 (2時間) |
7 |
山の神から天狗への変容【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】天狗の伝承について調べる。 (2時間) 【事後学習】異形の者と差別について考える。 (2時間) |
8 |
小テストとその解説【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】これまでの復習 (2時間) 【事後学習】「解説」をふまえて自分の解答を再点検する。 (2時間) |
9 |
『遠野物語』における狐【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】人と動物の共生の問題についてインターネット等で調べる。 (2時間) 【事後学習】古代の狐の説話との違いについて整理する。 (2時間) |
10 |
子どもと里の神【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】七二~七四の話を読んで、それぞれの要点を把握する。 (2時間) 【事後学習】流行り神と「外部」の問題を現代社会の中で捉え直す。 (2時間) |
11 |
「魂の行方」と噂話【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】テキストの「魂の行方」関連の話を読んで問題点を考える。 (2時間) 【事後学習】ネット社会における噂やデマについて考える。 (2時間) |
12 |
異界と女性たちと水【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】折口信夫の「水の女」の概念について調べる。 (2時間) 【事後学習】神話や伝承における女性の巫女性とジェンダーの関係について整理する。 (2時間) |
13 |
『遠野物語』の動物【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】三六~四二の話を読んで狼の描かれ方を把握する。 (2時間) 【事後学習】鳥と魂の信仰についてノートに整理する。 (2時間) |
14 |
機織りとオスラサマ【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】オシラサマの信仰について調べる。 (2時間) 【事後学習】東アジアにおける養蚕の信仰の的広がりについて調べる。 (2時間) |
15 |
小テストとその解説【対面授業】(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2)
【事前学習】これまでの復習 (2時間) 【事後学習】「解説」をふまえて自分の解答を再点検する。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 柳田國男 『新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)』 角川学芸出版 2004年 |
参考書 | 永藤靖 『共振する異界-遠野物語と異類たち―』 三弥井書店 2020年 赤坂憲雄 『遠野/物語考 (ちくま学芸文庫)』 筑摩書房 1998年 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト:2回の小テストによって評価する。(100%) 対面授業に参加できず、ZOOMでの参加を認められた場合には、2回の小テストの代替措置としてBlackboardに課題を提示するので、その2回の課題によって評価する。 |
オフィスアワー | 月曜12:00~13:00(この時間外でも質問等に応じるので、事前にメールで連絡すること。) |