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令和2年度以降入学者 | 解析学特論Ⅰ | ||||
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教員名 | 加藤伸幸 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 地球情報数理科学専攻 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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Canvas LMSコースID・コース名称 | X0296106 2024解析学特論Ⅰ(加藤伸幸・前・水1) |
授業概要 | 線形の双曲型偏微分方程式の解の構成を目指す. 古典的に知られた解法を解説し, 近年の解法として確立された離散Morse流法を解説する. これは同方程式を時間変数に関して差分近似した方程式に対応する変分汎関数の最小化関数を用いて近似解を構成し, その極限を取ることで所望の解を求める方法である. |
授業のねらい・到達目標 | <授業のねらい> 微分方程式の構造から, 求める解にはそれ相応の微分可能性が要求されるため, 捜索範囲が狭くなり, 解を見つけることが困難である. そこで, 微分方程式の解の意味を弱めることで捜索範囲を広げ, 弱めた意味で微分方程式を満たす関数を見つける. <到達目標> ・微分方程式の解の意味を弱めることができる. ・変分汎関数と偏微分方程式を紐付けることができる. ・離散Morse流について必要な評価を行うことができる. ・双曲型偏微分方程式の解を構成できる. |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | (1) 各回, 講義資料を配付し, その内容を解説しながら討論を交える. (2) 講義資料内にある「問題」に可能な範囲で解答し, 第14回講義終了までにレポートとして提出する. ※ 対面での受講が困難な場合, Zoomで参加することができます. 該当期間・事由を連絡すること. 講義後, リアクションペーパーを提出(翌週まで). |
授業計画 | |
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1 |
双曲型偏微分方程式の古典的な解法
【事前学習】多変数関数の微分積分 (2時間) 【事後学習】微積分の範囲で偏微分方程式がの解が求められるか実験する. (1時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
Sobolev空間の定義と基本的な不等式
【事前学習】Lebesgue空間について復習する. (2時間) 【事後学習】構成された近似解の構造を捉えておく. (3時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
Sobolevの埋蔵定理
【事前学習】Sobolev空間の定義を復習する. (2時間) 【事後学習】Sobolev空間について,理解できていない項目を調べる. (3時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
離散Morse流の構成
【事前学習】Youngの不等式, 上限と下限, コンパクト性 (2時間) 【事後学習】講義内容を振り返り, 事前学習内容がどのように使われているかを整理し, 説明できるようにする. (2時間) |
5 |
離散Morse流の基本評価
【事前学習】変分汎関数とその最小化関数がどのように利用されているか予測する. (2時間) 【事後学習】講義内容と事前予測を比較し, 汎関数の最小性がどのように利用されているか説明できるようにする. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
Caccioppoli不等式(1): 近似幅が小さい場合
【事前学習】多変数関数の部分積分 (2時間) 【事後学習】講義内容を振り返り, 計算内容を説明できるようにする. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
Caccioppoli不等式(2): 近似幅が大きい場合
【事前学習】近似幅を大きくすることで生じる不都合を予測する. (2時間) 【事後学習】近似幅による計算方法の違いを説明できるようにする. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
エネルギー不等式(1): 近似幅が小さい場合
【事前学習】1変数関数の部分積分を離散化する. (2時間) 【事後学習】1変数関数の部分積分の離散化における注意点を押さえる. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
エネルギー不等式(2): 近似幅が大きい場合
【事前学習】近似幅を大きくすることで生じる変更点を予測する. (2時間) 【事後学習】近似幅による計算方法の違いを説明できるようにする. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
Poincaré型sup評価(1): 近似幅が小さい場合
【事前学習】通常のPoincare不等式の主張を調べる (2時間) 【事後学習】通常のPoincare不等式との相違点を押さえる. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
Poincaré型sup評価(2): 近似幅が大きい場合
【事前学習】近似幅を大きくすることで生じる変更点を予測する. (2時間) 【事後学習】近似幅による計算方法の違いを説明できるようにする. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
逆Hölderの不等式
【事前学習】Hoelderの不等式と構造比較して,「逆」の意味を予測する. (2時間) 【事後学習】講義内容を振り返り, 主張内容を確認する. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
離散Morse流の極限移行
【事前学習】これまでに確立した評価を整理する. (2時間) 【事後学習】極限移行で使用された関数解析の内容を整理する. (2時間) |
14 |
非線形偏微分方程式への応用
【事前学習】これまでの講義内容を整理する. (2時間) 【事後学習】非線形項の扱いを振り返る. (1時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
まとめと補足
【事前学習】本科目の講義内容を振り返る (3時間) 【事後学習】離散Morse流が使われている論文を検索する. (1時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | 適宜, 論文を紹介する. |
成績評価の方法及び基準 | レポート:資料内の指定された問題への解答状況で評価する.(20%)、授業参画度:講義中の討論への取り組み姿勢で評価する.(80%) |
オフィスアワー | 水曜日3限 本館5F 非常勤講師オフィスアワー室にて |