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物性物理学入門

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令和2年度以降入学者 物性物理学入門
教員名 上岡隼人
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 物理学科
学期 後期 履修区分 必修
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 R02525A10 2024物性物理学入門(上岡隼人・後・木1)
授業概要 物性物理学の基礎知識をもとに、物理実験の対象物質の性質や実験で用いる機器、実験データの扱いなどを学ぶ。
授業のねらい・到達目標 物理実験の対象となる物質の性質と測定装置の基本、測定値の取り扱い方法などについて理解すること。
この科目は理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP3及びカリキュラムポリシーCP3に対応している。
・既存の知識にとらわれることなく、物事を論理的に・批判的に考え、説明することができる。(A-3-2)
授業の形式 講義
授業の方法 講義形式を主体として授業を進める。また、適宜Canvas LMS等を利用して内容の補足を行なう。
本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。
総評などのフィードバックや質問等への対応は対面時の板書や口頭、またはCanvas LMS上にて示す。

対面参加が困難な学生については、教員の許可を前提としてオンデマンド型の遠隔講義で対応する。許可を受けずにオンデマンド型で受講した場合は、原則として「欠席扱い」とする。
授業計画
1 物理量の次元と単位系、特にSI単位系について詳述する。(A-3)
【事前学習】高校教科書「物理」などで物理量の次元と単位系を確認しておく。 (2時間)
【事後学習】各種物理量の持つ次元とその単位系について整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 測定値を扱う際に不可欠な、平均値、不確かさ、分散、標準偏差の導出や最小二乗法を復習する。(A-3)
【事前学習】基礎物理実験Aの「長さの測定と不確かさ」を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】不確かさの取り扱いと最小二乗法について整理しまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 原子核の構成とその崩壊について学ぶ。また身近な放射線について理解する。(A-3)
【事前学習】高校教科書「物理」の「原子」の単元を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】放射性同位元素や放射線についても併せて整理しまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 原子の構成と電子軌道について学ぶ。また金属の電気抵抗とその温度依存性について理解する。(A-3)
【事前学習】高校教科書「物理」の「原子」の単元を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】身近な原子の電子構造について整理しまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 分子の構成と電子軌道について学ぶ。特に錯体やその配位子場についての知識を深める。(A-3)
【事前学習】分子結合に関わる電子軌道について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】身近な分子や錯体の成り立ちについて整理しまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 結晶を構成する核と電子軌道、およびその構造について、またその熱応答(収縮と膨張)を理解する。(A-3)
【事前学習】身近な結晶について、その構成要素と構造を調べておく。 (2時間)
【事後学習】結晶構造の成り立ちとその多様性についてまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 半導体と絶縁体の電子構造(バンド構造)とその成り立ちについて理解する。(A-3)
【事前学習】身近にある半導体や絶縁体の種類と性質について調べてくる。 (2時間)
【事後学習】原子単体と結晶では電子状態が大きく異なることを改めて整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 電子部品、特に半導体接合素子としてのダイオードとトランジスタについて理解する。(A-3)
【事前学習】物理実験などで知った電⼦部品の種類と機能を整理しておく。 (2時間)
【事後学習】ダイオードとトランジスタの機能、各部品の仕様や記号について整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 抵抗、コンデンサ、コイルなどによる簡単な電⼦回路の動作を理解し、解析できるようになる。(A-3)
【事前学習】電位の概念とキルヒホッフの法則、微積分をおさらいしておく。 (2時間)
【事後学習】回路内の電圧と電流の時間応答を微分方程式から導けるようにしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 電⼦回路、特にトランジスタやオペアンプを用いた増幅回路について学習する。(A-3)
【事前学習】すでに学習したトランジスタの動作原理を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】増幅回路の原理と特性、増幅率の設定について整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 光の波動性と粒子性について理解する。またプランク定数や光速の測定法についても学習する。(A-3)
【事前学習】波動方程式と光電効果について、教科書や参考書から調べてくる。 (2時間)
【事後学習】波動性と粒子性の両方で光の取り扱いが出来るように講義を復習しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 熱伝導の原理と熱輻射のスペクトルの成り立ちについて理解する。(A-3)
【事前学習】高温物体からの熱伝導を担うものの種類を調べてくる。 (2時間)
【事後学習】熱伝導と熱輻射に関わる⽅程式をそれぞれ整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 光の反射、屈折、回折、干渉を体系化する幾何光学について学習する。(A-3)
【事前学習】反射と屈折、回折と干渉について、高校教科書「物理」を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】反射と屈折のフレネルの法則、各種干渉実験の原理などを整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 物質からの各種発光について、その発光の原理と応用をそれぞれ学習する。(A-3)
【事前学習】身近な発光物質について、その構成要素と発光原理を調べてくる。 (3時間)
【事後学習】発光物質の電子構造とその発光原理について復習しまとめておく。 (1時間)
【授業形態】対面授業
15 実験レポートの書き方の基本事項をまとめて学ぶ。また身近な題材で簡単なレポートを作成する。(A-3)
【事前学習】実験テキストを見返し、実験レポートの文章の構成方法を整理しておく。 (2時間)
【事後学習】自分が作成したレポートの構成と記述の論理性を改めて見返しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 なし。
参考書 Charles Kittel(訳者)宇野良清, 津屋昇,新関駒二郎,森田章,山下次郎 『キッテル 固体物理学入門 上』 丸善出版 2016年 第8版
Charles Kittel(訳者)宇野良清, 津屋昇,新関駒二郎,森田章,山下次郎 『キッテル 固体物理学入門 下』 丸善出版 2016年 第8版
御子柴 宣夫 『半導体の物理 (半導体工学シリ-ズ)』 培風館 1995年 第3版
成績評価の方法及び基準 レポート(60%)、授業参画度(40%)
対面参加が困難な学生については、Canvas LMS上のオンデマンド教材を元にレポートやテストの解答を提出する形式を予定。
Canvas LMSで示したレポートやテストの期日は厳守すること。提出の遅延は減点する。
評価は、レポートやテストの点数およびCanvas LMS上のテストの点数、授業参画度などを合わせて行う。
オフィスアワー 8号館B棟114号室 上岡研 (水曜2限)、またはCanvas LMSからのメールにて対応する。

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