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令和2年度以降入学者 | 歴史社会学 | ||||
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教員名 | 松橋達矢 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3・4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 社会学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業(一部遠隔授業) |
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授業の形態 | 対面授業をメインとし、一部授業回にて①対面&遠隔(オンデマンド式)併用、②遠隔(オンデマンド式)を採り入れる。 |
Canvas LMSコースID・コース名称 | G06707A11 2024歴史社会学(松橋達矢・後・水5) |
授業概要 | 「過去」とのかかわりから社会変動を考える:「歴史社会学」の論理と方法 |
授業のねらい・到達目標 | <授業のねらいと到達目標> 近代社会の成立とともに誕生した「近代の学」としての社会学は、前近代との比較のもとでその特質を解明するものである以上、これまで常に歴史に基礎をおき、また歴史を志向する営みとしてあった。本講義では、中・長期間の社会変動(広義のグローバル化)の中で変容を迫られてきた国家や都市、それに人々の身体を補助線として、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本において大きなインパクトを残し、近年においても様々な研究成果を産出する「中・長期間にわたる社会変動論」としての歴史社会学の特徴を学びつつ、以下の<知識・能力・態度>を修得することが目標となる。 ・今日的なグローバルな課題へとつながる近代・現代社会における社会変動の様々な趨勢やその構造的特質について、歴史社会学的な手法をもとに理解すること ・人間や社会の現在が過去によって規定されつつ、同時に過去を構成する再帰的な営みに目を向けることを通じて、近代・現代社会をめぐる変動の論理と実際について考えを深めていくこと <日本大学教育憲章との関係> 上記の<知識・技能・態度>の習得を経て,以下の<能力>を育むことが目標である。 ・日常生活から国際社会に至る現代社会の多層性と多様性を理解し,グローバル化する現代社会が抱える矛盾について,社会学における専門領域の観点から説明することができる。(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力) <各種ポリシーとの関係性> この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP2に対応しています。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | <授業の方法> パワーポイント&資料配布による講義形式をメインとする。 各テーマに応じた写真や映像を用いるとともに、授業内で設定した課題とそれに対する疑問点の整理・提示(対面式:課題用ワークシート、オンデマンド:Canvas LMS〔小テスト(アンケート)機能〕)への取り組みと、それに対する授業内(授業冒頭のワーク設定)ないし次回授業冒頭で実施する解説(授業終了時に設定・提出する課題、解説については次回授業で配布する「講義メモ」でフィードバック、一部オンデマンド教材配信を併用)を通じて可能な限り双方向的な遣り取りを心がける。 なおレポートについては、提出期限後にポイントといい例・そうでない例をまとめ、Canvas LMS経由にて全体に向けたフィードバックを行うことを見込んでいる。 <その他補足事項> ①学生は出校&教室での参加を基本とする。 ②授業内容、ならびに受講者の状況に応じ、a.対面式とオンデマンド式の併用、b.オンデマンド式のみ、で授業実施の回も一部設定する(オンデマンド式受講回数には上限あり)。対面授業回において、遠隔授業利用の個別対応は原則行わないため注意。 ③授業終了前に教員が行うコメント&解説をもとに、十分な時間をかけ振り返りを行う。 ④授業計画は講義進行の多寡に応じて変更されることがある。 |
履修条件 | 特になし。 |
授業計画 | |
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1 |
イントロダクション:「歴史社会学」という作法
【事前学習】シラバスを確認し、授業全体の流れを理解しておく (1時間) 【事後学習】スケジュールとオフィスアワー、紹介された文献情報等を押さえておく (3時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
歴史社会学の起源(1):M.ヴェーバーの研究を通じ歴史社会学の方法的特徴を理解する(A-2-3)
【事前学習】「社会学概論1・2」「社会学史1・2」の内容を復習しておく (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
歴史社会学の起源(2):「日本」をめぐる他者理解(A-2-3)
【事前学習】海外における日本映画の評判、映画中の日本人役が時代とともにどのように移り変わってきたのかを調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
歴史社会学の起源(3):「日本」をめぐる他者理解と自己提示の再帰的関係(A-2-3)
【事前学習】日本人の特質(倫理規範や責務体系等)を表すと思われる言い回し(「恩」「義理」「名」等)について調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
5 |
「歴史社会学の起源」から「新しい歴史社会学」へ(1):「日本」を補助線に ・「武士/サムライ」とは「何者」か:「名誉」という視点と歴史社会学的アプローチの重要性(A-2-3) 【事前学習】近年のドラマやゲームにおける「武士/サムライ」の描かれ方等を調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
6 |
「歴史社会学の起源」から「新しい歴史社会学」へ(2):「日本」を補助線に ・1990年代以降アメリカにおける「日本」の他者理解と自己呈示のせめぎあい:ポップカルチャー編〔村上春樹、宮崎駿ほか〕(A-2-3) ・「文化」「伝統」を通じ「日本」を語ることの陥穽:捕鯨問題を中心に(A-2-3) 【事前学習】日本におけるポップカルチャーの存在が、今日的な「日本」像とどのように結びつけて語られているのか、調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
7 |
「歴史社会学の起源」から「新しい歴史社会学」へ(3):「日本」を補助線に ・「近代世界システム」の隙間に目を向ける:原型としての「世界システム論」(A-2-3) ・「近代世界システム」から「グローバル・ヒストリー」へ:「海」のグローバリゼーション研究が意味するもの(A-2-3) ・「海」のグローバリゼーション研究から見える「日本」:群島&かつお節&海洋産業を事例として(A-2-3) 【事前学習】高等学校学習指導要領の改訂(「歴史総合」等)において、グローバル化と一国の歴史の関係性がどのように整理されているか、調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
8 |
「国家と暴力」の歴史社会学(1): ・M.ヴェーバー国家論の概要と基本的前提 ・C.ティリー国家論「戦争が国家を作った」テーゼが意味するもの(A-2-3) ・「暴力」「戦争」の「民営化」というパラドクス:傭兵から民間軍事会社まで(A-2-3) 【事前学習】ハリウッド映画において「傭兵」がどのように描かれてきたかを調べておく。 (2時間) 【事後学習】授業内の解説をもとに、終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。再度これまでの話の流れを確認しておく (2時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
9 |
「国家と暴力」の歴史社会学(2): ・「民間軍事会社」をめぐる「法と暴力のジレンマ」にみる「国家と暴力」の前提変化(A-2-3) ・「民間軍事会社」の活動領域としての「崩壊国家」とその他者理解からみえるもの(A-2-3) 【事前学習】アフリカにおける「国家崩壊」がどのように報じられているか調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
10 |
「国家と暴力」の歴史社会学(3): ・「民間軍事会社」の活動領域としての「崩壊国家」とその他者理解からみえるもの(A-2-3) ・「国家と暴力」関係の再編①:「新しい戦争」の形態の表出(A-2-3) ・「国家と暴力」関係の再編②:「国家間システム」のゆらぎと「国家」形成の多様化(A-2-3) 【事前学習】今日における未承認国家の現況を各種メディアにあたり調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
「国家と暴力」の歴史社会学から「スポーツとナショナリズム」へ:「ナショナリズム」という論点 ・国家とエスニシティの「間」の矛盾:「自由」と「暴力」の同時発生の矛盾 (A-2-3) ・「ナショナリズム」をめぐる基本的視点と前提変化〔政治的単位と文化的単位の一致/不一致をめぐる視点〕(A-2-3) 【事前学習】①ディアスポラ、②民族浄化やマイノリティへの「暴力」、の例を調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しておく再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
12 |
「スポーツ」と「ナショナリズム」の歴史社会学(1):今日におけるナショナリズムとスポーツ ・〔導入〕ネーションとナショナリズムの多様性(A-2-3) ・「スポーツ・ナショナリズム」をめぐる基本的視点 (A-2-3) ・グローバル化の進展と「スポーツ・ナショナリズム」の表と裏 (A-2-3) 【事前学習】①「サッカー」においてナショナリズムが盛り上がった例、②盛り上がった帰結として大規模な「暴力」が表面化した例、を調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
13 |
「スポーツ」と「ナショナリズム」の歴史社会学(2):オリンピックから見えるナショナリズムの効能 ・「東アジア」における「観るスポーツ」台頭が意味するもの (A-2-3) ・メディア・イベント下で成立する遠隔地ナショナリズム (A-2-3) ・日本におけるオリンピックの概略と2020/21東京五輪開催準備に動員されるナショナリズム (A-2-3) ・「メディア・イベントとしてのオリンピックがもたらすナショナリズムの形 (A-2-3) 【事前学習】2020/21年開催の東京五輪、2024開催のパリ五輪においてナショナリズムが採り上げられた局面を調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
「スポーツ」と「文明化」の歴史社会学(1):近代スポーツの母国「イギリス」の特殊歴史 から考える ・「スポーツ」から「文明化」の過程をとらえる意味と意義 (A-2-3) ・「イギリス」という特殊歴史下におけるスポーツの成立(A-2-3) 【事前学習】「清教徒革命」とジェントリー階級の関係を調べておく。 (2時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
15 |
「スポーツ」と「文明化」の歴史社会学(2):「スポーツ化」の逆説と新たな「暴力」発生をめぐって ・近代オリンピックと近代ナショナリズムの相互浸透と矛盾:プロフェッショナリズムとアマチュアリズムのあいだ(A-2-3) ・プロフェッショナリズム・ナショナリズム・商業主義の接近(A-2-3) ・改めて「スポーツ化」の逆説を考える(A-2-3) 【事前学習】アメリカン・スポーツとヨーロッパ出自のスポーツの違いを調べておく。 (8時間) 【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (12時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 使用しません。 |
参考書 | 佐藤成基 『国家の社会学』 青弓社 2014年 それ以外は、授業中に適宜紹介します。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:身近なモノやコト等を出発点に、今日的なグローバルな課題へとつながる近代・現代社会における社会変動の様々な趨勢やその構造的特質について、歴史社会学の知見に基づき理解・説明ができているか否か(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)(40%)、毎授業回で配布する課題シートの記載内容(授業内容に関する質問+授業テーマに関わる自らの考えや授業内で取り扱った内容について説明できているか否か)から総合的に評価します。(60%) |
オフィスアワー | 基本的には授業終了後10分程度を目安に教室または研究室にて受け付け、それ以外はメール等で対応します。 |
備考 | 【初回講義開始までに、当該授業のCanvas LMSのコース登録を行うこと】 授業計画は進行の度合いや内容の多寡によって前後することがあります。 なお、高校の「日本史」「世界史」「政治・経済」「現代社会」の教科書を事前に読んだ上で、新聞やニュース等に目を通しておくと、講義の理解を助けます。 |