文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 社会学科 > 企業と働き方の社会学
日本大学ロゴ

企業と働き方の社会学

このページを印刷する

令和2年度以降入学者 企業と働き方の社会学
教員名 立道信吾
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 対面授業を基本とするが、猛暑(夏季)、厳寒(冬季)、一時的な感染症の蔓延等の健康への甚大な影響が予想される気候下の授業日については、遠隔授業に切り替える可能性がある。前日に遠隔授業への変更を指示する場合がある。従って、毎週CANVAS-LMSを確認することを義務づける。
Canvas LMSコースID・コース名称 G06307A08 2024企業と働き方の社会学(立道信吾・前・火3)
授業概要 現代日本社会と企業との関係を産業社会学の視点から考える。非正規労働問題、大学生の就職活動、ニート・フリーター等若年労働問題、女性労働問題、高齢者雇用問題など現代日本社会で起こっている社会問題について、産業社会学の観点から解説をしていく。本授業の担当者は、長らく厚生労働行政の研究所で政策研究に携わっており、我が国の労働政策の立案と行政の関連も踏まえて講義を行う。
授業のねらい・到達目標 〈知識・技能〉
現代の日本社会においては、大学生の就職難、非正規労働力率の高まり、女性の職場進出、長期安定雇用の後退といった様々な変化が起こっている。こうした変化の実態を各種の統計や調査、労働政策の解説などを用いて理解していく。根拠に基づいて物事を考えるという社会科学の思考方法を身につける。
〈能力〉
上記の〈知識〉〈技能〉を経て、以下の〈能力〉を育むことが目標とする。
人々が自明に思うことを疑う「脱常識」の観点から社会を考察する社会学の特性を踏まえ,現代社会を論理的・批判的に捉えるための社会学的枠組みや方法の基礎を築くことができる。(A-3-2: 論理的・批判的思考力)
*この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP3、およびカリキュラムポリシーCP3に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 教員がオンスクリーンプレゼンテーションで授業を行う。全ての授業を講義形式で行うので、受講生はこれをノートにまとめることを毎回の課題とする。対面以外での質問は原則CANVAS-LMSを通じて随時受け付ける。対面授業、遠隔授業の両方の受講上の注意事項をCANVAS-LMSを通じて随時伝達するので毎週、CANVAS-LMSの掲示や教員から受講者向けのメールなどに注意すること。授業内容に関するコメントを求める授業回がある。
授業内での課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行う。本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とする。
履修条件 他学科生の履修も妨げないが、社会学の方法論、とりわけM.ウェーバーの「価値自由」やK.マンハイムの知識社会学などを理解した上で無いと、授業担当者の意図が正確に受講生に伝わらない授業回もある。社会学は人々の価値観の根幹にかかわるようなセンシティブなテーマを頻繁に取り扱う特殊な学問である。本授業においても、年齢、性、所得、家族形態、社会階層といったデモグラフィックな要因に言及するが、社会科学の方法論として、特定の立場にある人々に対する主観的な価値判断と客観的な事実は厳密に分離する必要がある。だが、時に人は客観的な事実の提示に対して、自らの主観的な価値判断と重ね合わせて、信念と異なる事実に対する拒絶反応が生じる場合もある。こうした問題が起こることから、受講生が疑問を感じた時に直ぐにこれに応える体制を整えるためにも基本的に対面授業に参加できる者にのみ履修を許可する。ただし、合理的配慮が必要な学生の受講を妨げるものではない。
授業計画
1 ガイダンス 日本の企業と働く社会を考える (A-3-2)。
【事前学習】自分が将来就きたい職業について考え方を整理する。 (2時間)
【事後学習】自分にとって「働くこと」とは何かについて、できるだけ多くの答えを考えておく。最後の授業で再びこの問題については考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 就活地獄① なぜマスコミは僕たちを騙すのか 報道されない就活の実態 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「就職活動」をキーワードに新聞記事を検索して読む。 [事後学習]  企業の採用選考スケジュールの建前と実態の違いについて、インターネット等の記事を検索して理解しておく。 (2時間)
【事後学習】企業の採用選考スケジュールの建前と実態の違いについて、インターネット等の記事を検索して理解しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 就活地獄② なぜ中堅大学生は大手企業に就職できないのか? 日本のメリトクラシー 日本の学歴社会(A-3-2)
【事前学習】インターネットで『学歴社会』をキーワードに検索を行い、基本的な知識を身につける。 【事後学習】  就職活動における学歴社会とは何か、授業を参考に考えてみる。 (2時間)
【事後学習】就職活動における学歴社会とは何か、授業を参考に考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 就活地獄③ 就職活動をめぐる「不自由」 (A-3-2)
【事前学習】 インターネットで「三菱樹脂事件」をキーワードに検索を行い内容を理解する (2時間)
【事後学習】「採用の自由」とは何かについて授業にもとづいてノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 ブラック企業とは何か①鬱病・低賃金・長時間労働は当たり前、過労死も目前の世界とは (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「ブラック企業」をキーワードに検索をする。 【事後学習】  ブラック企業はなぜ生まれたのか、講義のノートを参照しながら考えてみる。 (2時間)
【事後学習】ブラック企業はなぜ生まれたのか、講義のノートを参照しながら考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 ブラック企業とは何か②憧れの仕事に潜む罠 大手広告代理店での過労死問題と働き方改革 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「働き方改革」をキーワードに検索をする 【事後学習】  最近の労働政策の変化のうち、労働時間に関する法制上の変化についてインターネット等で調べて簡単にまとめておく。 (2時間)
【事後学習】最近の労働政策の変化のうち、労働時間に関する法制上の変化についてインターネット等で調べて簡単にまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 フリーターという生き方①―フリーで自己実現ができるお気楽な生き方 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「フリーター」をキーワードに検索をする。 【事後学習】  1990年代初頭のフリーターが登場した背景について簡単にまとめておく。 (2時間)
【事後学習】1990年代初頭のフリーターが登場した背景について簡単にまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 フリーターという生き方②―フリーターから正社員にはなれない理由 日本の格差社会(A-3-2)
【事前学習】インターネットで「非正規労働 生涯賃金」をキーワードに検索をする。 (2時間)
【事後学習】 授業で示した「前期フリーター」と「後期フリーター」の違いについて整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 就職ができなければシリコンバレーに行こう―IT革命と技能偏向型技術進歩 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「IT革命」をキーワードに検索をする。 (2時間)
【事後学習】シリコンバレーを発祥とするグローバル企業にはどのような企業があるのか調べてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 職場における男女平等の道のり―男女雇用機会均等法施行以降 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「男女雇用機会均等法」をキーワードに検索をする。 (2時間)
【事後学習】均等法の数度の改正ごとに何が変更されたのかを整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 高齢化社会の労働者―年金がもらえないなら死ぬまで働くしかない (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「高齢化社会」をキーワードに検索をする (2時間)
【事後学習】公的年金制度について概観しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 会社は誰のものか?―経営者・従業員・株主をめぐる企業統治の問題 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「企業統治」をキーワードに検索をする (2時間)
【事後学習】 ライブドア事件などガバナンスが問題視された事例についてインターネットで検索し、概要を把握する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 働く人の声をどのようにくみ上げるか―労働組合と労使協議制 (A-3-2)
【事前学習】インターネットで「労働組合 労使協議」をキーワードに検索をする。 (2時間)
【事後学習】 労働組合と労使協議機関の違いは何か整理しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 公務員試験を受けることの意味 (A-3-3) 公務員の労働条件や採用試験の実態
【事前学習】公務員にはどのような種類があるか、インターネットで検索しておく (2時間)
【事後学習】公務員の試験制度、採用状況、労働条件などをノートに整理する (2時間)
【授業形態】対面授業
15 まとめと振り返り 日本の企業と社会を考える (A-3-2)
【事前学習】前回までの授業で作成したノートを再度見直して、疑問点などがないか検討しておく。 (2時間)
【事後学習】全15回の講義を振り返り、ノートを整理する。 (3時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 なし
参考書 適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 試験(90%)、授業参画度:不定期に授業内でコメントペーパーを提出させる場合がある(10%)
最近の雇用・労働を巡る社会現象について、基本的な知識を習得し、原因や問題点を明確に認識しているかどうかを評価の対象とします。
以下の能力を重視します。具体的な社会現象や社会問題を入り口に,「あたりまえ」の理解からは読み取れない現代社会の多層性と多様性を,社会学の専門領域の知見を踏まえ論理的・批判的に理解することができる。(A-3-2: 論理的・批判的思考力)
対面授業に参加できない場合の成績評価については別途授業内で説明する。
オフィスアワー CANVAS-LMS上のメールで随時質問を受け付ける。
備考 初回講義開始までに、当該授業のCANVAS-LMSのコース登録を行うこと。授業に関連する重要な連絡(課題の提出等)はCANVAS-LMSを通じて随時行うので毎週授業の前日に必ずチェックすること。特に新型コロナ感染拡大時には遠隔授業への切り替えを行う可能性があるため注意すること。

このページのトップ