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令和2年度以降入学者 | 中国語科教育法Ⅳ | ||||
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令和元年度以前入学者 | 中国語科教育法Ⅳ | ||||
教員名 | 平井和之 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | コース科目 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 必修 |
授業の形態 | 対面授業。但し対面授業不参加を文理学部が了承・許可している者に限り同時双方向型オンライン授業への出席を認める。なお新型コロナウイルス感染状況によっては変更があり得る。 BlackboardコースID:20224657 |
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授業概要 | 外国語科学習指導要領に示された中国語科の目標や内容を理解する。 基礎的な学習指導理論を理解し、具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付ける。 日本語母語話者に対する中国語文法教育の難点とその教授法。 基礎的な音韻論・音声学の知識と,それに基づく日本語母語話者に対する中国語音声教育の難点とその教授法。 中国語教育法の変遷・発展 |
授業のねらい・到達目標 | ①生徒の認識・思考、学力等の実態を視野に入れた授業設計の重要性を理解している。 ②外国語科学習指導要領における中国語科の目標及び主な内容並びに全体構造を理解している。 ③個別の学習内容について指導上の留意点を理解している。 ④学習指導案の構成を理解し、具体的な授業を想定した授業設計と学習指導案を作成することができる。 ⑤中国語教育と背景となる学問領域との関係を理解し、教材研究に活用することができる。 ⑥中国語科における実践研究の動向を知り、授業設計の向上に取り組むことができる。 ⑦発展的な学習内容について探究し、学習指導への位置付けを考察することができる。 ⑧中国語教育の特性に応じた情報通信技術の効果的な活用法を理解し、授業設計に活用することができる。 |
授業の方法 | 授業の形式:【講義,必要に応じて受講生の報告も求める】 主に以下についての理解と知識を深める。 ①中国語の“了”の用法と教授法。 ②中国語の各種連動文の用法と教授法。 ③中国語の韻母・声母を音韻分析し,音素表記する。 ④中国語の韻母・声母を音声学的に記述し,IPAで表記する。 ⑤中国語の超分節要素,特に声調とストレスアクセントについて。 ⑥入門~初級段階の中国語教授法の変遷。 ⑦現在求められている中国語教育法。 随時小テストを行い,添削・採点して返却する。 本授業の事前・事後学習は,合わせて4時間の学習を目安とする。 |
授業計画 | |
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1 |
変化を表す“了”
【事前学習】一般に“了1”,“了2”と呼ばれるものについて調べておく。 (1時間) 【事後学習】形式上“了1”か“了2”かを決定できない「動詞+了」の例を電子コーパスやインターネットから複数検索し,意味上から変化を表す“了”の用例と完了を表す“了”の用例に分ける。 (3時間) |
2 |
完了を表す“了”,補語として用いられる“了”
【事前学習】これまで自分が習ってきた教科書・参考書から,“把”構文中の動詞に“了”しか後置要素がない例,及び「没(有)+動詞+了」の例を抜き出しておく。 (1時間) 【事後学習】①同じ動詞・目的語からなる「動詞+目的語+了」と「動詞+了+目的語」の例を電子コーパスやインターネットから検索してそれぞれ複数収集し,文脈によって使い分けられていると考えられる用例を挙げる。②“把”構文中の動詞に“了”しか後置要素がない例,及び「没(有)+動詞+了」の例を電子コーパスやインターネットからそれぞれ複数検索し,その中から補語として用いられていると考えられる“了”の用例を挙げる。 (3時間) |
3 |
連動文(1) やり方/前提と主目的,移動後の行為 【事前学習】『ガイドライン』における「連動文」の分類を確認しておく。 (1時間) 【事後学習】①連動文において,前半の動詞句に目的語がなくてもよい場合をまとめる。②3項以上の動詞句からなる連動文を2項づつに切って分析する方法を考える。 (3時間) |
4 |
連動文(2) “着”を用いた連動文,目的+“来/去” 【事前学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,“着”を用いた連動文の用例と考えられるものを抜き出しておく。 (1時間) 【事後学習】 事後学習 ①“着”の有無で意味上それほど差がないと考えられる例を電子コーパスやインターネットから検索して収集する。②「動詞(+目的語)+来/去」の例を電子コーパスやインターネットから検索して収集し,単純方向補語の例と連動文の例に分ける。 (3時間) |
5 |
韻母の音韻分析―/a/を主要母音とする韻母
【事前学習】/a/を主要母音とする韻母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】/a/を主要母音とする韻母を,音節表を見ずに全てピンインで書けるようにする。 (3.5時間) |
6 |
韻母の音韻分析―/a/以外を主要母音とする韻母
【事前学習】/a/以外を主要母音とする韻母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】/a/以外を主要母音とする韻母を,音節表を見ずに全てピンインで書けるようにする。 (3.5時間) |
7 |
声母の音韻分析
【事前学習】一般的な声母の配列順(b,p,m,f……)がなぜそうであるかを考えておく。 (2時間) 【事後学習】j,q,xをg,k,hの異音と見た場合と,z,c,sの異音と見た場合それぞれについて,音節表を書く。 (2時間) |
8 |
声母と韻母の結合条件
【事前学習】音節表で規則的に空白になっている部分を見つけておく。 (0.5時間) 【事後学習】何も見ずに音節表を全て書けるようにする。 (3.5時間) |
9 |
IPA
【事前学習】IPAの母音の図と子音(肺気流)の表を見ておく。 (1時間) 【事後学習】①第一次基本母音と第二次基本母音を発音できるようにする。②中国語の全ての声母をIPAで表記できるようにする。 (3時間) |
10 |
韻母の発音
【事前学習】ピンインでaで表される母音の音価の違い,eで表される母音の音価の違いをまとめておく。 (2時間) 【事後学習】ピンインでaで表される母音の音価の違い,eで表される母音の音価の違いをIPAで表記し分ける。 (2時間) |
11 |
有気音と無気音の発音,巻舌音の発音
【事前学習】中国語で有気音と無気音の対立がある声母を書き出しておく。 (0.5時間) 【事後学習】①中国語を学んだことのない人に有気音と無気音の発音を教える場合,自分だったら如何に教えるかを考える。②中国語を学んだことのない人にそり舌音の発音を教える場合,自分だったら如何に教えるかを考える。 (3.5時間) |
12 |
声調とストレスアクセント
【事前学習】日本語における「アクセント核」や「プロミネンス」とは何かを調べておく。 (1時間) 【事後学習】 ①日本語の「アクセント」と中国語の「声調」は何が異なるのか考える。②中国語の2音節語句及び3音節語句の典型的なストレスアクセントのパターンそれぞれについて,相当する語句を5個以上考える。 (3時間) |
13 |
『高校中国語教育のめやす』から『中国語初級段階学習指導ガイドライン』へ
【事前学習】『高校中国語教育のめやす』と『中国語初級段階学習指導ガイドライン』の語彙と文法事項を整理しておく。 2 (2時間) 【事後学習】中国語学習・教育の入門~初級段階において最低限必要だと自分が考える語彙と文法事項を挙げる。 (2時間) |
14 |
改定新版 高校中国語』
【事前学習】『改定新版 高校中国語』の語彙・文法事項と,前回授業事後報告で自分が挙げた語彙・文法事項を対照しておく。 (1時間) 【事後学習】中国語学習・教育の入門~初級段階に用いる教材のアウトラインを設計する。 (3時間) |
15 |
『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』
【事前学習】『高校中国語教育のめやす』・『中国語初級段階学習指導ガイドライン』と『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』では何が大きく異なったかを見ておく。 (1時間) 【事後学習】中国語学習・教育の初級段階以降に用いるコミュニケーション力向上を主眼とする教材のアウトラインを設計する。 (3時間) |
その他 | |
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教科書 | 全国高等学校中国語教育研究会 『高校中国語教育のめやす 平成11年度版』 1999年 中国語教育学会 学力基準プロジェクト委員会 編 『中国語初級段階学習指導ガイドライン』 2007年 公益財団法人国際文化フォーラム 『高等学校の中国語と韓国朝鮮語 学習のめやす(試行版)』 2007年 公益財団法人国際文化フォーラム 『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』 2012年 第1版 教科書コメント 『高校中国語教育のめやす』平成11年度版は以下からダウンロード可能。 http://www.tjf.or.jp/meyasu/support/docs/Topics_chinese_guidelinelink.pdf 『中国語初級段階学習指導ガイドライン』は以下からダウンロード可能。 http://www.jacle.org/storage/guideline.pdf 『高等学校の中国語と韓国朝鮮語 学習のめやす(試行版)』は以下からダウンロード可能。 https://www.tjf.or.jp/wp-content/uploads/2019/08/01meyasu_shiko2007j_final.pdf 『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』はPDF版(2016年8月1日)が以下からダウンロード可能。 https://www.tjf.or.jp/wp-content/uploads/2019/08/02meyasu2012_final.pdf 上記の関連参考資料『文化事象例と扱うポイント(中国語)』は以下からダウンロード可能。 http://www.tjf.or.jp/meyasu/common_pr/myasu_bunka_zh.pdf |
参考書 | 高等学校中国語教育研究会 編 『改定新版 高校中国語』 白帝社 2007年 高等学校中国語教育研究会 編 『高校中国語2』 白帝社 2010年 朱春躍 『中国語・日本語音声の実験的研究』 くろしお出版 2010年 第1版 その他参考資料を配付。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(100%) 随時行う授業内テストの成績により評価する。 対面授業不参加を文理学部が了承・許可している者についても基本的に上記に準ずるが、別途独自のテストや課題等を課することがあり得る。 |
オフィスアワー | 水曜日3時限、但し対面授業不参加を文理学部が了承・許可している者は上記時間内に質問事項を「[email protected]」宛にEmailで送信すること。 |