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中国語科教育法Ⅰ

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令和2年度以降入学者 中国語科教育法Ⅰ
令和元年度以前入学者 中国語科教育法Ⅰ
教員名 島田亜実
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 後期 履修区分 必修
授業の形態 対面授業
BlackboardコースID:20224655
※学科への事前申請により、配慮が必要と学部から認定された学生(遠隔地居住者等)については、zoomによる授業参加を認める(教室状況によってはオンデマンド方式も用いる)。
※コロナウイルス関連の体調不良その他で一時的に対面授業に参加できない学生については、すでにこの授業にzoom参加を認められた学生がいる場合に限ってzoomでの聴講を認める。授業当日に申告があってもzoom対応の準備が間に合わない可能性があり、その場合はオンデマンドの課題(Bbに掲載)で補う。
※オンライン受講者の期末試験はzoomで行う。
授業概要 外国語科学習指導要領に示された中国語科の目標や内容を理解する。
基礎的な学習指導理論を理解し、具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付ける。
授業のねらい・到達目標 ①生徒の認識・思考、学力等の実態を視野に入れた授業設計の重要性を理解している。
②外国語科学習指導要領における中国語科の目標及び主な内容並びに全体構造を理解している。
③個別の学習内容について指導上の留意点を理解している。
④学習指導案の構成を理解し、具体的な授業を想定した授業設計と学習指導案を作成することができる。
⑤中国語の学習評価の考え方を理解している。
⑥中国語教育と背景となる学問領域との関係を理解し、教材研究に活用することができる。
⑦中国語科における実践研究の動向を知り、授業設計の向上に取り組むことができる。
⑧発展的な学習内容について探究し、学習指導への位置付けを考察することができる。
⑨中国語教育の特性に応じた情報通信技術の効果的な活用法を理解し、授業設計に活用することができる。
授業の方法 授業の形式:【演習】
主に以下についての理解と知識を深める。
①現行の学習指導要領では概ね「英語に準ずる」とされるのみで,具体的な記述がない中国語科の学習目標及び内容を如何に定めていくか。
②上記の学習目標を達成するための教授法は如何にあるべきか。
③理想的な教授法を開発するために必要な理論と方法論。
④上記を理解するため過程として近年の中国語教育の歴史と実践を把握する。
本授業の事前・事後学習は,合わせて4時間の学習を目安とする。
今回のテーマに関連して授業内作業とその提出を求め,授業時に解説を行う。Bbへの提出を求める場合がある。
授業計画
1 学習指導要領に示された英語科の目標及び内容と,その他の外国語科の目標及び内容
※以下の進度はめやすであり、クラス状況により変更する場合がある。
【事前学習】「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編」を見ておく。 (1時間)
【事後学習】「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編」の内容が,「高等学校学習指導要領解説 外国語編 英語編 第3章 英語に関する各科目に共通する内容等」ではどのように展開されているかをまとめる。 (3時間)
2 中国語科独自の目標及び内容の確立と共有―大学における従来の中国語教育,日本中国語学会と中国語教育研究会
【事前学習】「日本中国語学会」と「中国語教育学会」のウェブサイトを見ておく。 (1時間)
【事後学習】中国語教育学会会誌『中国語教育』の既刊号の中から興味を引かれた論文をピックアップする。 (3時間)
3 中国語科独自の目標及び内容の確立と共有―全国高等学校中国語教育研究会(現・高等学校中国語教育研究会)『高校中国語教育のめやす』
【事前学習】「高等学校中国語教育研究会」のウェブサイトを見ておく。 (1時間)
【事後学習】『高校中国語教育のめやす』言語材料:文法編の内容を簡潔にまとめる。 (3時間)
4 中国語科独自の目標及び内容の確立と共有―中国語教育学会『中国語初級段階学習指導ガイドライン』
【事前学習】『中国語初級段階学習指導ガイドライン』文法項目表を見ておく。 (2.5時間)
【事後学習】『中国語初級段階学習指導ガイドライン』文法項目表の内容を簡潔にまとめる。 (1.5時間)
5 中国語科独自の目標及び内容の確立と共有―CEFRと『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』
【事前学習】『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』の「1.「めやす」のめざすもの」を読んでおく。 (3.5時間)
【事後学習】山崎直樹「『ヨーロッパ言語共通参照枠』から考える言語教育の目的『外国語学習のめやす2012―高等学校の中国語・韓国語教育からの提言―』とは何か?」(https://www.youtube.com/embed/me5cwhvsWGE)を見る。 (0.5時間)
6 中国語の音声教育とその学習評価
【事前学習】複数の中国語音節表を見比べて相違点を見つけておく。 (1時間)
【事後学習】中国語音節表の声母と韻母をIPAで記す。 (3時間)
7 中国語の文法教育とその学習評価
【事前学習】既にまとめてある『高校中国語教育のめやす』言語材料:文法編の内容と,『中国語初級段階学習指導ガイドライン』文法項目表の内容を比較しておく。 (2時間)
【事後学習】『高校中国語教育のめやす』言語材料:文法編と『中国語初級段階学習指導ガイドライン』文法項目表から,自分が必須項目だと思うものを選び,最も効果的と思われる順で配列する。 (2時間)
8 中国語の語彙教育とその学習評価
【事前学習】『高校中国語教育のめやす』言語材料:語彙編を見ておく。 (1時間)
【事後学習】『高校中国語教育のめやす』言語材料:語彙編に収録された語彙で『中国語初級段階学習指導ガイドライン』学習語彙表が収録しなかった語彙を拾い上げ,それらが収録されなかった理由を考える。 (3時間)
9 中国語の読解教育とその学習評価
【事前学習】各種翻訳ソフト乃至翻訳エンジンでいくつかの中国語文を日本語に訳し,うまく訳せる文と訳せない文を選んでおく。 (2.5時間)
【事後学習】入手可能な中国語読解教材からいくつか課文を選び,ピンインのある場合とない場合で辞書を引くのにどのような違いが出るかを確かめる。 (1.5時間)
10 中国語コミュニケーション能力の評価とCan-Doリスト
【事前学習】CEFRの主要3表を見ておく。 (2.5時間)
【事後学習】『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』の「コミュニケーション能力指標」で取り上げられている15分野の中から1分野選び,そこで「できる」とされる能力がCEFRのcan-doリストにほぼ相当するかを考える。 (1.5時間)
11 中国語学習ポートフォリオの使用と有効性
【事前学習】日本大学文理学部外国語教育センター『外国語ポートフォリオ』を見ておく。 (1時間)
【事後学習】日本大学文理学部外国語教育センター『外国語ポートフォリオ』の中国語レベル表を,より活動面に基づいたcan-doリストに作りかえる。 (3時間)
12 中国語の理論的研究と中国語教育への応用―品詞論
【事前学習】《现代汉语词典》第7版の品詞分類を凡例5.词类标注で確認しておく。 (0.5時間)
【事後学習】二音節動詞で《现代汉语词典》が動詞としてしか認めない語(“学习”等)と名詞としても認める語(“练习”等)をなるべく多く集め,それらを含む例文をインターネット等から検索して収集する。 (3.5時間)
13 中国語の理論的研究と中国語教育への応用―直接構成素分析と文成分
【事前学習】言語学事典等で「直接構成素分析」の項を見ておく。 (1時間)
【事後学習】文成分分析法では曖昧さを説明できない例を考える。 (3時間)
14 中国語の理論的研究と中国語教育への応用―談話理論
【事前学習】言語学事典等で「談話分析」の項を見ておく。 (1時間)
【事後学習】日本語の「ソ」系統の指示詞が,中国語の“这”系統の指示詞に相当する例と“那”系統の指示詞に相当する例を考える。 (3時間)
15 試験と総括。今後の学習に向けて
【事前学習】これまでの学習内容を整理しておく。 (2時間)
【事後学習】これまでの中国語学習において,自分の弱点や理解しづらかった点をふりかえる。 (2時間)
その他
教科書 全国高等学校中国語教育研究会 『高校中国語教育のめやす 平成11年度版』 1999年
公益財団法人国際文化フォーラム 『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』 2012年 第1版
中国語教育学会 学力基準プロジェクト委員会編 『中国語初級段階学習指導ガイドライン』 2007年
『高校中国語教育のめやす』平成11年度版は以下からダウンロード可能。
http://www.tjf.or.jp/meyasu/support/docs/Topics_chinese_guidelinelink.pdf
『外国語学習のめやす2012 高等学校の中国語と韓国語教育からの提言』はPDF版(2016年8月1日)が以下からダウンロード可能。
https://www.tjf.or.jp/wp-content/uploads/2019/08/02meyasu2012_final.pdf
関連参考資料『文化事象例と扱うポイント(中国語)』は以下からダウンロード可能。
http://www.tjf.or.jp/meyasu/common_pr/myasu_bunka_zh.pdf
『中国語初級段階学習指導ガイドライン』は以下からダウンロード可能。
http://www.jacle.org/storage/guideline.pdf
参考書 吉島茂・大橋理枝訳 『外国語教育(2) 外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠』 朝日出版社 2004年
『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編』 2017年
『高等学校学習指導要領解説 外国語編 英語編』 2009年
輿水優 『中国語の教え方・学び方―中国語科教育法概説 (日本大学文理学部叢書)』 2005年 第1版
现代汉语词典, 商务印书馆, 2016, 7 edition
『外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠』における所謂主要3表(「表1 全体的な尺度」,「表2 自己評価表」,「表3 話し言葉の質的側面」)は以下で見られる。
http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/user/tanakak/CEFR%20Chapter%203.pdf
また所謂「can-do リスト」は以下で見られる。
https://jfstandard.jp/pdf/CEFR_Cando_Category_list.pdf
上記二者とも以下で英語版が見られる。
http://ebcl.eu.com/wp-content/uploads/2011/11/CEFR-all-scales-and-all-skills.pdf
『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編』は以下で見られる。
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_010.pdf
『高等学校学習指導要領解説 外国語編 英語編』は以下で見られる。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2010/01/29/1282000_9.pdf
必要に応じ適宜その他の参考資料を配付する。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(50%)、授業参画度(10%)、提出課題(40%)
参画度は授業内での発言や提出以外の課題への取り組みを含めて評価する。出席だけで与えられるものではない。
※遠隔で参加する学生に対しても評価の割合は同様であるが、試験方法や内容は異なる。対面と遠隔で明らかに試験方法の違いによると考えられる得点の差が生じた場合、どちらの学生に対しても不公平にならないように得点調整を行う可能性がある。
オフィスアワー 授業の前後に教室にて。また、Blackboardを通して連絡すること。
備考 コロナウイルス感染症の拡大状況によってはシラバスの記載と違いが生じる場合ある。

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