検索したい科目/教員名/キーワードを入力し「検索開始」ボタンをクリックしてください。
※教員名では姓と名の間に1文字スペースを入れずに、検索してください。
令和2年度入学者 | 倫理学史特殊講義4 | ||||
---|---|---|---|---|---|
令和元年度以前入学者 | 倫理学史特殊講義4 | ||||
教員名 | 嘉吉純夫 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 開講区分 | 文理学部 | |
科目群 | 哲学専攻 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 主として同時双方向型授業(zoomによるライブ中継) |
---|---|
授業概要 | 前期の倫理学史特殊講義3に続き、ローマのストア派の重鎮にして、哲人の風格を具えたエピクテートスの倫理思想を考究する。科学技術文明の真っ只中にあって、経済至上主義と功利主義的な価値観に引き摺り回されがちなわわれわれ現代人にとって、滋味と人間味に溢れたエピクテートスの人生観と幸福観を探究することは、古代人の言うところの「魂の浄めと癒し」をもたらす貴重な体験となるであろう。テキストは、弟子のアリアーノスが師エピクテートスの講話を書き記した『人生談義』を用いる。 |
授業のねらい・到達目標 | ヘレニズム期のゼーノーンを学祖とするストア派の哲学者たちは、共通して、文字通りストイック(禁欲主義的、厳格主義的)な精神を基調とする力強い思想を展開したが、なかでも奴隷の出身のエピクテートスは、心の内面における意志の自由を強調する点で、言わば社会に隷属して生活せざるをえないわれわれ現代人にもっとも強いインパクトを与える力を保有しているように思われる。その点を追究することによって、本講座の参加者一人ひとりの人生の糧となることを目指したい。 |
授業の方法 | [プレゼンテーションの方法]板書、テキストおよび配布印刷物を用いる。 [授業形態]講義・講述を基本にしながら、少人数ゼミ的な要素を盛り込んで、闊達な議論を喚起したい。 |
履修条件 | なし |
授業計画 | |
---|---|
1 |
エピクテートス『人生談義』第2巻第1章「大胆は、細心と矛盾しないということ」の考究
【事前学習】テキストの上記個所を予読して、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
2 |
同上第2章「平静について」および第3章「人を哲学者たちに推薦する人々に対して」の考究
【事前学習】テキストの上記個所を予読して、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
3 |
同上第4章「かつて姦通罪で逮捕されたことのある人に対して」および第5章「いかにして、おおらかな心と、注意深さが両立するか」の考究
【事前学習】上記個所を予読して、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
4 |
同上第6章「どうでもいいものについて」~第8章「善の本質は何か」の考究
【事前学習】上記個所を予読して、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
5 |
同上第9章「われわれは人間としての約束を果すことができないのに、その上哲学者としての約束をしているということ」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
6 |
同上第10章「いかにして名称から義務が発見されるか」および第11章「哲学の始めは何か」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
7 |
同上第12章「問答」について」および第13章「不安について」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
8 |
同上第14章「ナソについて」および第15 章「決めたことを固執する人々に対して」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
9 |
同上第16章「われわれは、善いことや、悪いことについての教説を、応用するように勉強していないこと」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
10 |
同上第17章「どのように人は先取観念を個々のものに適用すべきか」および第18章「心像に対していかに戦うべきか」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
11 |
同上第19章「哲学者たちの説を、ただ言葉だけで取り上げようとする人々に対して」~第20章「エピロクース派とアカデミー派に対して」の考究
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
12 |
同上第21章「自家撞着について」の考究、レポート課題の提示
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
13 |
同上第22章「友情について」および第23章「語る能力について」の考究、レポート作成に対するアドヴァイス
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する、レポートを作成する (時間4時間) |
14 |
第24章「彼から認めてもらえなかった人に対して」~第26章「過失に固有のものは何か」の考究、レポートの提出
【事前学習】上記個所を予読し、論点を整理しておく (時間2時間) 【事後学習】考究・討議した内容を確認・再考する (時間2時間) |
15 |
レポートの講評とテキスト考究の総括
【事前学習】テキスト全体を再度通読しておく (時間2時間) 【事後学習】レポートの講評を確認・反省し、残された課題を見出す (時間2時間) |
その他 | |
---|---|
教科書 | エピクテートス(アリアーノス)、鹿野治助訳 『エピクテートス 人生談義(上) (岩波文庫)』 岩波書店 1958年 第1版 なし |
参考書 | なし |
成績評価の方法及び基準 | レポート(30%)、授業参画度(70%) 授業内における発言の積極性、鋭さ、およびレポートの充実度を高く評価します。 |
オフィスアワー | 授業終了時 |