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基礎数理特別研究Ⅱ

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科目名 基礎数理特別研究Ⅱ
教員名 山浦義彦
単位数    4 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 地球情報数理科学専攻
学期 通年 履修区分 選択必修
授業概要 放物型偏微分方程式の一般的性質の理解を目指し, セミナー形式で授業を進める.
口頭発表に対して理解を助けるためのアドバイスを与える.
授業のねらい・到達目標 【授業のねらい】
放物型偏微分方程式の諸性質を理解し, 修士論文に直結するカンパナトー理論を
勉強し, 修士論文作成能力を養うことをねらいとする.

【到達目標】
既存の放物型偏微分方程式の理論を理解し, 修士論文のテーマとなる,
離散モース流法への応用を目標とする. 修士論文作成が本授業の最終的な
到達目標である.
授業の方法 少人数のゼミ形式の講義である. 毎回の講義内容について学生に自分の
勉強成果をホワイトボードを用いて, 口頭発表してもらう.
その際に, 理解が不十分な点を指摘したり, 問題を出題したりする.
また修士論文作成に向けたアドバイスを随時行う.
本授業の事前・事後学習は各々2時間を目安とする。
授業計画
1 放物型偏微分方程式
【事前学習】楕円型条件を復習しておくこと.
【事後学習】放物型条件を理解すること.
2 ソボレフ空間の共役空間
【事前学習】関数解析学における共役空間の復習をしておくこと.
【事後学習】ソボレフ空間の共役空間の意味を理解すること.
3 弱解の定義
【事前学習】楕円型方程式の弱解の定義を復習しておくこと.
【事後学習】放物型方程式の弱解の定理を理解すること.
4 ガレルキン法による弱解の構成 1
【事前学習】ヒルベルト空間における基底の概念を思い出しておくこと.
【事後学習】ソボレフ空間における直交基底を理解すること.
5 ガレルキン法による弱解の構成 2
【事前学習】ガレルキン近似法をあらかじめ理解しておくこと.
【事後学習】エネルギー評価の必要性を理解すること.
6 ガレルキン法による弱解の構成 3
【事前学習】エネルギー評価を復習しておくこと.
【事後学習】ガレルキン近似の証明を理解すること.
7 弱解の正則性 1
【事前学習】楕円型方程式の弱解理論を復習しておくこと.
【事後学習】放物型方程式の弱解の正則性証明方法概略を理解する.
8 弱解の正則性 2
【事前学習】弱解正則性証明に必要となる評価を復習しておくこと.
【事後学習】弱解正則性証明の理解
9 カンパナトー 理論 1
【事前学習】モレー空間とヘルダー空間を復習しておくこと.
【事後学習】カンパナトー理論の概要を理解すること.
10 カンパナトー 理論 2
【事前学習】 ルベーグ積分の微分定理を復習しておくこと.
【事後学習】 ルベーグ積分の微分定理の証明の理解
11 カンパナトー 理論 3
【事前学習】 カンパナトー空間のヘルダー空間への埋め込み概要の理解
【事後学習】 カンパナトー空間のヘルダー空間への埋め込み証明の理解
12 変分法 1
【事前学習】1変数連続関数の最大値原理の証明の詳細を復習しておくこと.
【事後学習】コンパクト性定理の証明を繰り返し理解する.
13 変分法 2
【事前学習】第12回の内容を復習しておくこと.
【事後学習】直接法の証明の理解
14 離散モース流法 1
【事前学習】時間変数離散化の方法について考えておくこと.
【事後学習】時間変数離散化による弱解構成方法を理解する.
15 離散モース流法 2
【事前学習】 離散モース流に対するカンパナトー理論の適用概要を理解する.
【事後学習】 離散モース流に対するカンパナトー理論の証明を理解する.
その他
教科書 Lawrence C. Evans, Partial Differential Equations:Graduate Studies in Mathematics, American Mathematical Society
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 授業参画度(100%)
授業参画度とは, 口頭発表の内容, およびその準備状況を総合評価することを意味します.
また, 毎回のアドバイスを素直に受け入れ次回の発表で活かし自分の力を伸ばす努力を
勘案して評価します.
オフィスアワー 金曜日 午後 山浦研究室

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