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アメリカの教育

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科目名 アメリカの教育
教員名 北野秋男
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 アメリカの教育は日本と比べても多様で個性的である。また、人種・民族・階層・宗教・地域なども多様である。しかしながら、現代のアメリカ教育改革は能力主義・業績主義が横行し、貧富の格差も拡大しつつある。本授業では、アメリカの能力主義・業績主義の実像に迫ることを目的として、学力テストの歴史や現状から、今日のアメリカ教育改革のあり様を考えて見たい。実は、アメリカの教育に追随する日本も次第に能力主義・業績主義になりつつあり、アメリカの事例は日本の教育のあり様を考える上でも参考になる。
授業のねらい・到達目標 この授業は、アメリカの教育全般に関する歴史的な展開を、政治・経済・宗教・人種民族、ジェンダー問題などの視点から多角的に解説します。また、アメリカの学力テスト政策の動向も紹介し、日米の学力政策の差異も確認します。アメリカの教育に関する基礎的事項や用語から、アメリカ社会の基盤となる思想的・社会的な問題も深く降圧します。日本のモデルとなったアメリカの教育を理解し、かつその差異性や類似性が理解でき、焦点化して、そうした内容をレポートにまとめる能力も養成することを目的にします。


この科目は文理学部(学士(教育学))のディプロマポリシーDP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP7,CP8に対応しています。
授業の方法 アメリカの教育の歴史を植民地時代から現代までを概観し、解説します。特に、戦後の補償教育、多文化教育、学力テスト政策を日本との比較研究の視点も用いて、分かりやすく解説します。アメリカの教育改革に関するビデオも鑑賞し、その感想文を小レポート形式で提出もらいます。また、テスト前には課題に基づくレポートも提出してもらいます。テストも実施しますが、講義内容から出題しますので、十分な学習をお願いします。
履修条件 特になし。
授業計画
1 授業の内容・進め方・評価の仕方など。レポート課題の説明。日米の比較教育の視点について。
【事前学習】シラバスの確認。テキストの目次を読み、テキストの内容や課題を理解する。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること。
2 アメリカの教育を考える基本的な視座(人種・民族・階層・宗教・地域など)
【事前学習】テキストの「はじめに」をあらかじめ読んで、予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
3 植民地時代から19世紀初期の公教育と高等教育の普及・展開
【事前学習】植民地時代の教育を中心に、教育法の内容を確認しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること。
4 ホーレス・マン:教育における功利主義と有用性-ペーパー・テストの開始
【事前学習】事前に配布する資料を読み、アメリカのペーパー・テストの歴史を理解しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
5 教育測定運動とIQ・知能テスト、標準テストの登場-学力テストはなぜ、開発されたのか
【事前学習】事前に配布する資料を読み、アメリカの教育測定運動の内容と歴史を調べておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
6 戦後教育の特徴(補償教育と多文化教育)と学力低下
【事前学習】テキストの「第4章」をあらかじめ読んで、重要な点に関して予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
7 ビデオ鑑賞(アメリカの人種差別と分離教育の実態)-小レポート作成・提出 
【事前学習】キング牧師とマルコムXの異なる思想内容を予め、調べてノートにまとめること。
【事後学習】ビデオのポイントをノートにまとめ、二人の思想家の思想や功績の内容を整理しておくこと。
8 1983年『危機に立つ国家』(A Nation at Risk)に見るアメリカ教育の危機  モデルとなった日本の教育
【事前学習】テキストの「第5章」をあらかじめ読んで、重要なポイントを予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
9 州政府による学力向上政策-MCASテストの開発-
【事前学習】テキストの「第8章」をあらかじめ読んで、MCASテストの成立経緯を予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
10 MCASテストの結果と人種差別の実態
【事前学習】テキストの「第9章」をあらかじめ読んで、MCASテストの影響を予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
11 ブッシュ政権と「どの子も置き去りにしない法」(NCLB法)の成立 
【事前学習】テキストの「第3章」をあらかじめ読んで、NCLB法の内容を予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
12 オバマ政権と教育改革(オバマは何を目ざしたのか?) 課題レポート提出
【事前学習】テキストの「第10章」の前半をあらかじめ読んで、オバマ政権の教育を予習しておくこと。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
13 授業内試験 授業の振返りと試験問題の解説
【事前学習】テキスト、直筆ノート、配布資料などで授業の内容を再確認する。
【事後学習】授業のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
14 レポート課題の解説や授業内容への質問と面接
【事前学習】テキスト、直筆ノート、配布資料などで、質問内容をピックアップし、面談などすること。
【事後学習】質問内容のポイントをノートにまとめ、難しい用語や思想は、復習として調べること
15 授業のまとめ、授業の重要ポイントの再確認
【事前学習】テキストの「おわりに」をあらかじめ読んで、学習のまとめをすること。
【事後学習】テキスト、直筆ノート、配布資料などで、今後の学習の深化と拡充を確認し、学習計画を立案すること。
その他
教科書 北野秋男 『日米のテスト戦略』 風間書房 2015年 第2版
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート(20%)、授業内テスト(50%)、授業参画度(30%)
授業内テスト、課題レポート、授業内の発言、小レポートなどの授業参画度で、総合的に評価する。
オフィスアワー 授業の開始前と終了後。それ以外の質問などは、メールや面接などでお願いします。
kitano@chs.nihon-u.ac.jp

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