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障害児教育論

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科目名 障害児教育論
教員名 澤田誠二
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 後期 履修区分 選択
授業概要 「障害とは何か」という根本的な視点から、障害のある子どもに対する教育の意義と課題について考察する。
授業のねらい・到達目標 障害児教育というものを、歴史や国際比較などの多様な観点から関心を深めつつ理解する。それによって、現在日本の特別支援教育の現状と課題について評価できるようにする。同時に「障害」という概念を社会(学)的な観点から問い直すことをねらいとする。それらを通じて、今後の障害児教育のあり方を考え、議論できる力を身につけることを目的とする。

この科目は文理学部(学士(教育学))のディプロマポリシーDP1,DP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP3,CP7,CP8に対応しています。
授業の方法 講義形式で行い、適宜プリント資料を配布する。トピックによっては映像資料などを使用することもある。授業内では学生の積極的な発言を求める。授業後のリアクションペーパー提出をもって出席扱いとする。リアクションペーパーへの記入内容(課題)については授業時に指示する。授業内で事後学修の課題及び次回の内容と予習方法について指示するので、それに従って学習を行うこと。また、必ず配布プリントとノートを復習しておくこと。なお、授業内容/計画は、進度や受講生の要望などによって変更する可能性もある。第14回目の授業では、第2回目から第12回目までの講義内容にについて電子メールを用いて質疑応答を行う。使用するメールアドレスは初回授業時に配布する。なお、本授業の事前・事後学習は各2時間を目安とする。
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する。その他、参考文献の提示やアポイントの取り方等)
[事前学習]シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを把握しておくこと。
2 障害児教育の理念、制度と形態:日本の障害児教育の現状、国連障害者権利条約との関係等
[事前学習]第1回目の授業ノートを復習し、特別支援教育の現状について基本事項をまとめておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直し、障害児教育をめぐる対立の構図をまとめ、要点を説明できるようにしておくこと。
3 特別支援教育(1):「特殊教育」から「特別支援教育」へ、「合理的配慮」と教育等
[事前学習]第2回目の配布資料等を用いて、合理的配慮という概念についてまとめておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを用いて特殊教育からの変更点を確認しておくこと。
4 特別支援教育(2):特別支援教育の理念と対象、発達障害の診断基準等
[事前学習]参考文献等を使って、発達障害について調べて説明できるようにしておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直し、特別支援教育の理念・新たな対象についてまとめておくこと。
5 特別支援教育(3):就学の仕組み、通級による指導、先進的な自治体の取り組み等
[事前学習]第4回目の配布プリントの診断基準・診断表の問題点についてノートにまとめておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直し、自治体の取り組みを通して就学に関する対立の構図を整理しておくこと。
6 特別支援教育(4):特別支援学校のセンター的機能、特別支援教育コーディネーター、個別の指導計画等
[事前学習]介護等体験などの経験を参照して、特別支援学校と小・中・高校との違いをまとめ、発表できるようにしておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直し、特別支援学校独自の教育システムについて要点を整理しておくこと。
7 「障害」の構造的理解(1):ノーマライゼーション、ICIDH(国際障害分類)、ICF(国際生活機能分類)等
[事前学習]配布資料等を参照して、ノーマライゼーションという言葉の意味と意義をノートにまとめておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直し、自分で図を描いてみることでICIDHとICFの違いを確認しておくこと。
8 「障害」の構造的理解(2):障害の個人モデルと社会モデル、「障害」表記のあり方等
[事前学習]ICFの理解を深めつつ、その問題点についてノートにまとめておくこと。「しょうがい」という言葉の表記の仕方について、自分なりの意見を発表できるようにしておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直して「個人モデル」と「社会モデル」の違いを確認しておくこと。
9 「障害」の構造的理解(3):障害個性論、障害の文化(ろう文化など)、優生学と出生前診断等
[事前学習]「社会モデル」の理解をした上で、出生前診断についての自分なりの考えをノートにまとめておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直して、ろう文化の主張を整理し、それに対する自分の考えをノートにまとめておくこと。
10 障害児教育における対立構造:統合と分離をめぐる課題(発達保障と共生共育)
[事前学習]配布資料等を参照して、ろう文化の教育に対するスタンスを前回までの授業内容に位置づけながら整理しておくこと。
[事後学習]障害学の理解を経た上で、「分離派」と「統合派」についての見解を整理してまとめておくこと。
11 障害児教育の歴史(1):欧米と日本の戦前期における障害児教育
[事前学習]第10回で指示する人物について、業績や評価について調べ学習を行い、発表できるようにしておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直し、近代以前の日本と欧米の取り組みの違いについてまとめておくこと。
12 障害児教育の歴史(2):戦後日本の障害児教育(文部省と日教組の関係、養護学校義務化をめぐる議論など)
[事前学習]第11回目の配布資料を読み、養護学校義務化に対する様々な主張を確認しておくこと。
[事後学習]配布資料・ノートを見直して、義務化を契機とした対立の構図を再整理してまとめておくこと。
13 授業内試験と解説
[事前学習]第2回~第12回の内容を復習し、理解を深めておくこと。
[事後学習]解説をふまえて学修した内容の整理をしておくこと。
14 第2回目から第12回目までの講義内容についての質疑応答。
[事前学習]前回までの配布プリント、ノートを総復習しておくこと。
[事後学習]今までの授業内容を整理し、確認したいことをノートに書き出しておくこと。
15 総まとめと補足説明、質疑(これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める。)
[事前学習]今までの全ての配布プリント、ノートに目を通し、自分なりの問題意識・疑問点を明確にしておくこと。
その他
教科書 使用せず。
参考書 授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(70%)、授業参画度(30%)
第13回に授業内試験を予定しているので、単位取得希望者は必ず出席すること。授業参画度は、毎回のリアクションペーパーや発言回数・内容等で評価する。
オフィスアワー 講義終了後に、本館2F講師室または本授業教室にて対応する。また、授業内でEメールアドレスを伝えるので、そちらでも受け付ける。

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