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科目名 | 民俗学1 | ||||
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教員名 | 斎藤弘美 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業概要 | 民俗学の基礎知識であるハレとケをを中心に「いま」の私たちと「むかし」の日本人をつなぐ民俗の知恵について考える。 特に2019年度前期授業では、天皇の皇位継承や18歳に選挙年齢が引き下げられて2回目となる参議院選挙を「民俗学の視点」から解説することで、現代の課題を理解するための「自省の学」としての民俗学の意味を知る。 |
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授業のねらい・到達目標 | 「いま」に生きている私たちが無意識に継承している『民俗』に気づく。 そうした自らの内にある『民俗』の意味を知り、自分たちの現在の生活との関わりを考えていくことで「現在の課題に答える学問」として登場した民俗学の可能性を探り、最終的に授業を通して自ら「気づく」「考える」「当たり前を疑う」習慣が身につく。 この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP1及びカリキュラムポリシーCP1に対応しています。 |
授業の方法 | 講義形式で進めるが、講義を聴くことで湧いてきた疑問には、毎回、質問票に答える形で双方向授業を行う。 また、理解を助けるために関係資料の配付やDVD等の視聴も適宜入れていく。 事前学習として、前回までの履修内容を確認し、次の授業の理解に備えること。 授業中の板書は要点項目のみ記載するので、事後学習で必ずノートを整理し、復習しておくこと。 授業終了時に提出するリアクションペーパーの質問については次の授業で答えていくが、当然それについても授業の一環であると認識しておく。 実際に民俗を体験し、考えることも大切なので、授業の最後にレポートの提出を求める。 授業で最も大切なのは「気づく」「考える」習慣。これを身につけられるよう重要な項目については繰り返し触れていく。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
授業計画 | |
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1 |
はじめに~入学式といえば春、春といえば花見、花見といえばどんちゃん騒ぎ…が、すべて民俗と関係があった!という話(「民俗学」とはどのような学問かを説明する。授業方法についても説明する) 【事前学習】シラバスを事前に確認すること 【事後学習】第2回以降の授業に備え、この日の板書を元に自らノートを整理し、民俗学という学問に関しての理解を深めるようにする。 |
2 |
カミは信じているのに「無宗教」? ~ キーワードは「八百万」&「迎えて送る」 【事前学習】前回の授業内容を整理、「民俗学」に対する理解を深め、疑問点をメモしておく。 【事後学習】その日のうちに日本人にとってのカミの存在に関して、授業内容をノートに整理し、理解を深める。そのうえで自分自身の無意識の「カミ、あるいは信仰」についてあらためて考えてみる。 |
3 |
皇位継承ウイーク、10連休を前に考える日本の祝日 ~ 祝日はカミを祀るハレの日 【事前学習】前回までの日本人とカミに関する授業内容を整理、理解し、疑問点をメモしておく。 【事後学習】その日のうちに、日本人にとって「祝日」「天皇」の意味についての授業内容を、板書を元に自らノートを整理し、理解を深める。大学も休日が続き休みになるが、ただ休むのではなく日本人にとっての「祝日」あるいは「天皇」について考える機会とする。 |
4 |
夏祭りの季節に考える日本人のマツリ ~ フェスティバルと祭り(祀り)はここが違う! 【事前学習】前回までの授業内容を整理し、カミやハレの日についての日本人の考え方を復習し、疑問点をメモしておく。 【事後学習】その日のうちに日本人にとってのマツリの意味について、授業で得た知識をノートに整理し、理解を深める。各地で行われる夏祭りに参加したり見学したりして、実際にマツリを経験することで理解を深める。 |
5 |
月・太陽そして旧暦のはなし ~ 人間の時間と神様の時間(各地の調査事例を参考に) 【事前学習】前回までに扱ったカミ、マツリなどに関しての授業内容を整理、復習し、疑問点をメモしておく。 【事後学習】その日のうちに「旧暦と民俗」について学んだことを、板書を元に自らノートに整理し、理解を深める。 |
6 |
稲作と日本のカミの深~い関係 ~ コメの力、モチの力 (静岡県等の調査事例を参考に) 【事前学習】前回の授業内容を整理し、旧暦の考え方に関して正しく理解しているか確認するとともに、疑問点はメモしておく。 【事後学習】その日のうちに授業で学んだ「日本人にとっての稲作・米とは」について、ノートを整理し、理解を深める。コメやモチについて自分の生活とのかかわりから理解する。 |
7 |
仏教と民間信仰 ~カミとホトケ、お寺と神社の微妙な関係とは? (茨城県等の調査事例を参考に) 【事前学習】前回までの授業内容のうち、とくにカミ、マツリに関しての理解を整理し、疑問点があればメモしておく。 【事後学習】その日のうちに授業内容について板書を元にノートを整理し、日本人にとってのホトケの意味を理解し、実際に経験している神社や寺のしきたりなどを自ら再確認してみる。 |
8 |
盆行事は死者への供物 ~「先祖を祀る」ということ (茨城県等の調査事例を参考に)レポート執筆の要領とテーマ設定についての解説をする(提出は第15回授業内) 【事前学習】前回の寺に関する授業内容を整理、理解し、今回の理解につながるように準備する。 【事後学習】その日のうちに授業で学んだ「お盆の民俗」についてノートを整理し、復習する。自分の家のお盆の習俗についても確認してみることで、さらに理解を深める。また、今回提示されたレポートテーマに関して、レポートの構想を自分なりに考えてみる。 |
9 |
誕生と死 ~あの世からこの世へ・この世からあの世へ (群馬県等の調査事例を参考に) 【事前学習】前回までの授業内容を整理し、とくに日本人の「先祖観」について理解を深めておく。また疑問点があればメモしておく。 【事後学習】その日のうちに授業で学んだ「日本人にとっての人の一生」についてノートを整理し、とくに生と死に関する民俗についての理解を深める。またレポートについては構想をまとめて、執筆の準備を進める。 |
10 |
結婚式はいらない? ~ 婚姻儀礼に見る「伝統」の意味と現代 (群馬県等の調査事例を参考に) 【事前学習】前回までの授業内容のうち、生と死の民俗に関しての理解を整理しておき、疑問点はメモしておく。 【事後学習】その日のうちに授業で学んだ「婚姻儀礼に見る「伝統」の意味」についてノートを整理し、理解を深める。婚姻儀礼に関しては現代に生きる民俗という視点からも考えてみる。同時にレポート執筆の準備を進める。 |
11 |
「当たり前を疑う」習慣を身につけるために ~ 各地の民俗関連のDVD視聴により理解を深めよう 【事前学習】前回までの授業内容から、伝統と現代について民俗の連続性を理解するとともに、疑問点があればメモしておく。 【事後学習】その日のうちにDVD視聴により理解したことをノートに整理しておく。同時にレポート執筆を進める。 |
12 |
参議院選挙を前に「18歳は大人?」 ~ 民俗学の視点からみる「大人」って?(各地の調査事例を参考に) 【事前学習】前回までの授業内容を整理し、自分と「民俗」についてのかかわりをあらためて考えてみる。また疑問点があればメモしておく。 【事後学習】今回の授業で扱った「大人」についての民俗学的視点について、ノートを整理し、理解を深めるとともに、現実に自分の問題として「大人」「一人前」についても考えてみる。同時にレポート執筆を進める。 |
13 |
前期講義内容の整理と解説 ~ 前期授業を振り返り、何を学んできたか総括する。レポート執筆の要領とテーマ設定について再確認する(提出は第15回授業内)。 【事前学習】第1回~第12回の授業内容に関して、あらためて自分のノートを整理し、理解を深める。レポートの書き方や内容についての疑問点があればメモしておき、質問する。 【事後学習】これまでの自分のノートを整理し、授業内容についての理解を深める。レポートに関しては執筆を進め、締め切りまでに仕上げられるようにする。 |
14 |
授業内試験と解説 ~ 前期に学ぶべきポイントを再確認する 【事前学習】第1回~第13回の授業内容に関して、あらためて自分のノートを整理し、理解を深め、テストを受ける準備をする。 【事後学習】試験結果を自分なりに振り返り、理解の足りなかった部分を確認しておく。レポートを完成させる。 |
15 |
試験結果講評と前期授業のまとめ・レポート提出 ~現代に生きる民俗、活かす民俗。これから生きていくために役立つ「民俗の知恵」について考える。 【事前学習】試験結果について、疑問点があればメモしておき、授業内に質問する。レポートは執筆要領通りにかかれているかを確認しながら、完成させる。 【事後学習】「民俗学1」を受講して、自ら「気づく」「考える」「当たり前を疑う」習慣が身に付いたかどうか確認する。 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 授業中に必要に応じて紹介する |
成績評価の方法及び基準 | レポート(35%)、授業内テスト(35%)、授業参画度(30%) 第14回に授業内テストを行うとともに、第15回にレポートを提出する。 授業参画度は毎回のリアクションペーパ等で評価する。 |
オフィスアワー | 非常勤講師室または授業実施教室にて、授業の前後 |
備考 | 後期の民俗学2を継続して受講することが望ましい(その方が面白い!)。 |