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科目名 | 思想と文化2 | ||||
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教員名 | 松岡雅裕 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業概要 | 現代の時代状況、およびそこに生きる人間の在り方を探るための思想的な見方・考え方を学びます。 |
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授業のねらい・到達目標 | 現代および現代人を読み解くための思想を理解し、その可能性を探求できることを目標に授業を進めます。取り上げる主な思想家は、マルクス、ヴェーバー、ニーチェ、フロイト、マンハイム、フロム、そしてホルクハイマーとアドルノ(フランクフルト学派)等です。これら現代思想の源流ともいうべき諸思潮をしっかり理解しましょう。 この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP1及びカリキュラムポリシーCP1に対応しています。 |
授業の方法 | 講義形式が中心となりますが、たんなる思想の解説だけに終るのではなく、たえず現代という時代状況との関連のなかでその可能性と問題点に言及します。 また、授業で取り上げる思想家は、その問題意識や時代認識において相互に関連しています。事前学習として、前回授業で学んだ内容を復習して授業に臨むと理解が進むでしょう。また、事後学習に用立てるための代表的な参考文献を指示する予定です。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
履修条件 | 教室の収容人数との関係で、第1回目の授業時に出席者に対して受講制限をする場合があります。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス・現代思想を学ぶ意義(ヘーゲルの名言から) 【事前学習】シラバスを事前に確認すること。 【事後学習】授業で取り上げる諸思想の相互連関を整理する。 |
2 |
マルクス思想の弁証法的発想(カント、フィヒテ、ヘーゲルのドイツ観念論との対比のなかで探る史的唯物論の可能性) 【事前学習】ドイツ観念論の概要を確認する。 【事後学習】マルクスの史的唯物論の特色を整理する。 |
3 |
資本制社会における疎外と物象化(自己矛盾の覚醒をめざして) 【事前学習】労働の意味を自分なりに検討しておく。 【事後学習】労働力の搾取がもたらす問題点について整理する。 |
4 |
マルクス思想の現代的意義(イデオロギーと帝国主義の呪縛を超えて) 【事前学習】資本制社会の現代的な問題の所在を自分なりに検討してみる。 【事後学習】社会構成体論について整理する。 |
5 |
マックス・ヴェーバーの合理化史観(信念と信仰が生み出す実質合理性と、魂と情熱の形骸化による形式合理性) 【事前学習】近代という時代の特色を自分なりに検討してみる。 【事後学習】ヴェーバーが問題とする合理化の意味を整理する。 |
6 |
もうひとつの資本制社会論(ヴェーバーの主著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』と近代官僚制理論を中心に) 【事前学習】マルクスの資本制社会論を復習しておくこと。 【事後学習】資本制社会と合理化の関連性を整理する。 |
7 |
無価値・目標の欠落・ニヒリズムの到来(ニーチェ『悲劇の誕生』にみるデュオニソス的なるものの復権) 【事前学習】芸術的な感動と日常性の落差を考えてみる。 【事後学習】ニーチェの生涯にわたる一貫した問題意識を整理する。 |
8 |
永劫回帰と超人思想(能動的ニヒリズム論と現代批判) 【事前学習】ニヒリズム概念について確認する。 【事後学習】ヴェーバーの近代批判とニーチェ思想を比較検討してみる。 |
9 |
フロイトのエディプス・コンプレックス理論とトーテミズム理論(社会規範はなぜ必要か) 【事前学習】ニーチェのデュオニソス的衝動に関する議論を復習しておくこと。 【事後学習】深層心理における抑圧の働きについて整理する。 |
10 |
壊滅的世界大戦とフロイトの文化的ペシミズム論(「エロスとタナトス」論にみる自我問題) 【事前学習】第一次世界大戦勃発の歴史的経緯を確認する。 【事後学習】晩年のフロイト思想の論調がなぜペシミズムに傾いたかを整理する。 |
11 |
独裁的ファシズムの恐怖と大衆社会(亡命社会学者たちの危機意識) 【事前学習】第一次世界大戦後のドイツ社会が歩んだ特異な状況を確認する。 【事後学習】K.マンハイムの大衆社会論を整理する。 |
12 |
人間理性の腐蝕と現代文明の危機1(ホルクハイマー『伝統的理論と批判理論』にみる近代科学の自己矛盾) 【事前学習】マルクスの弁証法的発想の復習とデカルトの『方法序説』の概略を確認しておく。 【事後学習】批判理論と、ヴェーバー、ニーチェ、フロイトの各思想との接点を探る。 |
13 |
人間理性の腐蝕と現代文明の危機2(ホルクハイマーとアドルノの主著『啓蒙の弁証法』にみる「オデュッセイアの旅」再考) 【事前学習】ホメーロスの『オデュッセイア』について確認する。 【事後学習】道具的理性の議論について整理する。 |
14 |
まとめ(総括と質疑応答) 【事前学習】各自の疑問点をまとめてみる。 【事後学習】アドバイスされた内容を整理する。 |
15 |
試験と解説 【事前学習】第2回~第13回の内容を復習すること。 【事後学習】学修した内容の整理をする。 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 重要な古典の翻訳書およびその簡潔で良質な解説書は、取り上げる思想家ごとに提示します。 また、高校の『倫理』(公民科目)で使用した教科書、参考書、資料集等をお持ちならば、本授業の事前学習での確認や事後学習での要点把握に役立ちます。ぜひ活用してみてください。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(100%) |
オフィスアワー | 社会学科松岡雅裕研究室。原則水・木・金曜日。 |
備考 | 本講義の応用的・発展的な内容は、社会学科の専門科目「社会思想の基礎(前期開講)」および「社会思想の展開(後期開講)」で取り扱っています。関心ある学生諸君の受講を歓迎します。 |