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ドイツ文化専門講義3

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科目名 ドイツ文化専門講義3
教員名 初見基
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 ドイツ文学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業概要 戦後ドイツの文化と社会:「過去の克服」を中心に
授業のねらい・到達目標 戦後ドイツの文化と社会を,思想史的観点から,文学などをも参照しつつ概観することを通じて,ドイツ文化の一端に触れ,日本の戦後社会・文化について自己の観点から判断する能力をつける。
この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。
授業の方法 講義形式
本授業の事前・事後学習は,合わせて2時間の学習を目安とします。
履修条件 学科の履修規定による
授業計画
1 【事前学習】日本とドイツにおいて「戦後」とはどういう時代であるのかを各自で考えておく。
導入:「戦後」の捉え方について,ドイツに即して概論をする。
【事後学習】「戦後」について自分の考えを暫定的にまとめる。
2 【事前学習】ナチ・ドイツの犯罪がどのようなものであったかを調べておく。
ナチ・ドイツとは何だったか:ナチ時代についての概説をする。
【事後学習】ナチの歴史を扱った書籍を読む。
3 【事前学習】日本の「東京裁判」がどのようなものだったかを調べる。
戦後処理(1):ニュルンベルク裁判について概説する。
【事後学習】日独の,連合国による戦争裁判の長所・短所について考えておく。
4 【事前学習】「戦争の罪」が日本でどのように扱われたかを調べる。
戦後処理(2)「集団の罪」の議論,非ナチ化,再教育などについて概説する。
【事後学習】「集団の罪」概念について,自分なりに考察する。
5 【事前学習】これまでの授業内容をプリントなどを読み返して復習する。
内容確認:これまでの授業内容について内容確認をしたうえで,一定の項目について議論する。
【事後学習】授業と議論内容を踏まえて,自分の考えをまとめる。
6 【事前学習】1945年から1950年代の社会的雰囲気:日本における敗戦からサンフランシスコ講和条約の流れを高校日本史の教科書などで復習しておく。
1950年代の西ドイツの保守化傾向,そして冷戦状況下のドイツについて概論する。
【事後学習】授業内容をまとめる。
7 【事前学習】「戦争犯罪」「戦争責任」概念ならびに,日本においてそれがどのように処理されたかを調べておく。
過去の克服(1):1950年代末より,ドイツ国内からあらためて「罪」がさまざまに問われてくる様相を,哲学者アドルノの議論を中心に紹介する。
【事後学習】配布プリントをよく読み直して位階に努める。
8 【事前学習】前回内容について復習しておく。
過去の克服(2):フランクフルト・アウシュヴィツ裁判,アイヒマン裁判などについて概説する。
【事後学習】アイヒマン裁判について調べ,関心ある文献を読む。
9 【事前学習】前々回,前回の授業内容をよく復習しておく。
過去の克服(3):1960-70年代の西ドイツで「過去の克服」の議論がどのように深化されていったかを追う。
【事後学習】「過去の克服」をめぐる3回の授業内容を自分なりにまとめる。
10 【事前学習】第6回から第9回のの授業内容をプリントなどを読み返して復習する。
内容確認:「過去の克服」を中心に内容確認をしたうえで,議論する。
【事後学習】授業と議論内容を踏まえて,自分の考えをまとめる。
11 【事前学習】「1968年」に象徴される社会的激動について,日本ではどうだったかを調べておく。とくに日本大学では学生たちが不正に対して立ち上がった。この経緯についても調べておく。
1968年とドイツ社会(1):1960年代後半の西ドイツにおける社会的激動を,とりわけ「過去の克服」との関連で紹介する。
【事後学習】日本の「1968年」が「過去」とどのような連関があったかを調べる。
12 【事前学習】日本の「1968年」がその後の日本社会に残した正負の影響を調べる。日本社会でも公害の告発やマイノリティーの権利主張が1970年代以降徐々に高まってゆく。これらのなかで関心ある分野を調べておく。
1968年とドイツ社会(2)「1968年」がその後の西ドイツにおいてどのような痕跡を残したかを,テロリズムと「新しい社会運動」を中心に概説する。
【事後学習】日本とドイツの「1968年」のあり方の違いについて整理しておく。
13 【事前学習】これまでの授業内容全体を振り返り,とくに関心のある項目を抽出しておく。
日本とドイツの「戦後」の共通点と相違点について,受講者の意見を聞き議論をする。
【事後学習】授業での議論内容を踏まえて自分の考えをまとめる。
14 【事前学習】前回議論を踏まえ,レポート準備をする。
前回議論をさらに進めて深化させる。
【事後学習】授業での議論内容を踏まえてレポートに手を入れる。
15 【事前学習】前回議論を踏まえ,レポートを完成に近づける。
レポート内容を簡単に紹介して,議論をする。
【事後学習】授業での議論内容を踏まえてレポートを完成させる。
その他
教科書 特定教科書を用いない。参考文献は授業時に適宜紹介する。
参考書 三島憲一 『戦後ドイツ (岩波新書)』 岩波書店 1987年
三島憲一 『現代ドイツ (岩波新書)』 岩波書店 2006年
熊谷徹 『日本とドイツ ふたつの「戦後」 (集英社新書)』 集英社 2015年
その他,授業時に適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業参画度(30%)、ノート提出(30%)
レポート課題については授業時に説明する。
講義ノートおよび自宅学習によりそれをまとめたものを提出する。
授業参画度は,授業内での発言およびリアクションペーパー等で評価する。
オフィスアワー 水曜日・木曜日の12:30-12:50。その他適宜。
あらかじめ直接問い合わせておくこと。

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