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美学1

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科目名 美学1
教員名 一色裕
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 芸術と美学についての、近代以来保たれてきた安定した関係が崩れたので、新しい美学の課題として、現代的な美について考えます。講義の前半で、なぜ芸術について論ずるだけでは、美学のテーマとして不足するかを明らかにし、後半で、美について哲学的に考えるために必要な論点を提示しながら、美のもつ内容について解説します。
授業のねらい・到達目標 この講義は予備知識がなくても理解できるように組み立てます。これからの美学に大事になると思われるトピックについて、考えるにあたって押さえておくべきポイントを示しながら、「なぜそうなのか?」という疑問に答えるように説明を展開します。
そのうえで、美という感覚的にわかる価値にも、言葉で説明できる奥行きがあることを、講義をつうじて理解できるようになることを、目標とします。

この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1,DP3及びカリキュラムポリシーCP2,CP6に対応しています。
授業の方法 講義。前回に話した内容を前提として進めるので、注意して下さい。授業に参加していないと理解は難しいです。
教科書の指定された部分を読みながら、理解を固めていることを想定しています。
教科書は全体の一部にしか対応しないので、毎回のノートを講義のあとよく整理し、疑問点をあきらかにすること。時々リアクションペーパーを配布し、まとまった質問に答えながら、それまでの内容をべつの仕方で要約し、先の展望をしめします。リアクションペーパーに答えるスタイルは好評なので、回数をふやす予定です。リアクションペーパーの反応によって、講義内容の配置の仕方その他を積極的に変え、主体的に授業に参加している感覚をもってもらうことを大事にします。
本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。
履修条件 とくにありませんが、美学2をあわせて受講してくださると、より理解は深まるとおもいます。
授業計画
1 講義のプランの説明。
2 「芸術」という日本語の感触
事前に、教科書第3章を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
3 「芸術」概念の成立と解体(その1) 古代と中世
事前に、『講座美学』第1巻97-103頁を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
4 「芸術」概念の成立と解体(その2) 近世
事前に、教科書第8章を読んでくること。
事後に、ノートを整理すること。
5 「芸術」概念の成立と解体(その3) 近代と現代
事前に、教科書第8章を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
6 美学の新しい課題
事前に、教科書第9章を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
7 課題としての美、その難しさとおもしろさ
事前に、教科書第9章を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
8 感性の特徴
事前に、教科書第2章を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
9 価値の考え方と美の特性(その1)心的性質と物理的性質
事前に、黒田亘『行為と規範』34-42頁を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
10 価値の考え方と美の特性(その2)構成説と臨在説
事前に、黒田亘『行為と規範』34-42頁を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
11 「固い」という形容詞と「美しい」という形容詞の異なりについて
事前に、加藤信朗『哲学の道』167-196頁を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
12 「美しさ」と質感
事前に、佐々木健一『美学辞典』「美的質/美的範疇」の項を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
13 美学と修辞学
事前に、プラトン『饗宴』を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
14 美の発見
事前に、プラトン『饗宴』を読むこと。
事後に、ノートを整理すること。
15 総括と今後の展望
その他
教科書 佐々木健一 『美学への招待 (中公新書)』 中央公論新社 2004年
参考書 ナタリー・エニック 『芸術家の誕生』 岩波書店 2010年
黒田亘 『行為と規範』 勁草書房 1992年
佐々木健一 『美学辞典』 東京大学出版会 1995年
加藤信朗 『哲学の道』 創文社 1997年
成績評価の方法及び基準 レポート(10%)、授業内テスト(70%)、授業参画度(20%)
授業参画度は、4回ほど実施予定のリアクションペーパー等で評価します。
授業内テストは、期末試験によって評価します。
レポートは然るべき機会に1回提出を求めます。
オフィスアワー 授業終了時。

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