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科目名 | 美学史3 | ||||
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教員名 | 桑原俊介 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1・2 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業概要 | 感性と芸術をキーワードとして、17・18・19世紀前半の西洋美学の主たる展開をたどる。イギリス経験論とドイツ合理論のカントにおける統合を基本的な流れとするが、フランスの動向やカント以降にも配慮する。また同時代の芸術の展開にも目を向け、近代的な芸術の概念と感性の成立を、社会的・文化的背景からも考察する。 |
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授業のねらい・到達目標 | 近代における美学の成立過程を正確に理解すること、その成立を実際の芸術実践の変化に即して捉え返すこと、さらに以上の学習に基づき、現代の芸術概念を歴史的に相対化し、芸術の新しい可能性を哲学的に思考することができるようになること。以上が目標となる。 この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。 |
授業の方法 | 講義形式。プリントと板書を基本とするが、必要に応じて視聴覚メディアを利用する。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
授業計画 | |
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1 |
導入:美学の誕生 【事前学習】シラバスを事前に確認すること。 【事後学習】美学という学問の新しさを、哲学の歴史にそくして考えてみること。 |
2 |
近代の成立:デカルト:確実性としての真理。遠近法との関係 イギリス経験論(1)ロック、バークリの感性論、美の理論への応用 【事前学習】プラトンのイデアの内容を調べておくこと。 【事後学習】第二性質を具体例にそくして復習しておくこと。 |
3 |
イギリス経験論(2):ヒュームの感性論・趣味論、モラリストの美論 【事前学習】趣味(感性)に普遍的な基準があるかどうか自分なりに意見を整理しておくこと。 【事後学習】ヒュームによる趣味の基準が、芸術作品のどの位相で考えられているのか考えよ。 |
4 |
ドイツ合理論:ライプニッツからバウムガルテンへ(1):感性的認識 【事前学習】知性と感性の違いを自分なりに考えておくこと。 【事後学習】感性的認識を具体例にそくして考えてみること。 |
5 |
ドイツ合理論:ライプニッツからバウムガルテンへ(2):蓋然性・真実らしさ 【事前学習】フィクションを真実らしく見せるためにはどうすればよいか考えておくこと。 【事後学習】旧来の真実らしさと、バウムガルテンの真実らしさの違いを、質と量にそくして復習すること。 |
6 |
ドイツ合理論:ライプニッツからバウムガルテンへ(3):可能世界 【事前学習】パラレルワールドに関して考えておくこと。 【事後学習】可能であることと可能的なものとの違いを明確化すること。 |
7 |
17・18世紀の芸術の展開:驚異の部屋、アカデミー、奢侈 【事前学習】17・18世紀の主要な芸術作品を調べておくこと。 【事後学習】驚異の部屋と美術館との違いを復習すること。 |
8 |
フランス:曰く言い難きもの、新旧論争、趣味、芸術(ボ・ザール)、百科全書 【事前学習】ラテン語の ars の意味を調べておくこと。 【事後学習】前回の授業との関係で、近代的な芸術概念の成立状況を再考すること。 |
9 |
ヴィンケルマン:新古典主義、芸術の神聖化 【事前学習】近代ヨーロッパと古典古代との関係を調べておくこと(新旧論争など) 【事後学習】古典古代に対するドイツとフランスのスタンスの違いを明確化すること。 |
10 |
メンデルスゾーン、モーリツ:認識の3分法、芸術の自立性 【事前学習】知性・意志・感情(感性)との関係を自分なりに考えておくこと。 【事後学習】芸術が何から自立したのか、復習しておくこと。 |
11 |
レッシング:パラゴーネ論、ヘルダー:彫刻論、触覚論 【事前学習】ヴィンケルマンを復習すること。 【事後学習】授業で扱った以外のパラゴーネ論を、自分なりに展開してみること。 |
12 |
バーク:崇高と美の観念の起源 【事前学習】崇高とは何か、自分なりに考えておくこと。 【事後学習】美と崇高の違いを明確化すること。 |
13 |
カント(1):美 【事前学習】第一・第二批判と、第三批判との関係を調べておくこと。 【事後学習】カントの美の分析を、具体例にそくして考えてみること。 |
14 |
カント(2):崇高・天才 【事前学習】バークの崇高概念を復習しておくこと。 【事後学習】崇高と天才の関係を考えておくこと。 |
15 |
ヘーゲル:弁証法的美学 【事前学習】ヘーゲルの弁証法について調べておくこと。 【事後学習】ヘーゲルの理論を具体的な芸術の展開にそくして考えてみること。 |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | 授業内で紹介する |
成績評価の方法及び基準 | レポート(80%)、授業参画度(20%) 授業参画度は、毎回のリアクションペーパー等で評価します。 |
オフィスアワー | 授業終了時 |