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数と宇宙2

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平成28年度以降入学者 数と宇宙2
平成27年度以前入学者 数と宇宙2
教員名 中嶋 浩一
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業テーマ 近年、宇宙に関する科学の発展はめざましく、次々と新しいことが明らかになると同時に、新たな謎も浮かび上がって来た。例えば、宇宙のインフレーション、宇宙の年齢、重力波などが解明されるとともに、ダークマター、ダークエネルギーなどの新しい謎の存在も明らかとなった。そしてこれらの宇宙の諸問題には、現代物理学の最先端の相対性理論、および素粒子科学が深く関わっている。しかしこれらは、最先端の科学であるだけに大変難解な内容となっている。そこで本講義では、これらの最新の宇宙の理論をどのように理解したらよいか、またそのために必要な基礎物理学である相対性理論をどのように理解すべきかを独自の観点から追求する。
授業のねらい・到達目標 現代科学でわかってきた「宇宙」像について、その理論構成を理解し、自分のことばで説明できるようになる。また、宇宙を理解するのに必須となる「相対性理論」についても、その正しい筋道が理解できるようになる。さらに「ブラックホール」、「ビッグバン」、「ダークマター」、「宇宙のインフレーション」などの最先端の知識の意味が理解できる。
授業の方法 授業の目的が知識の学習中心であるので、一方的な講義形式が主体となる。ただし、後述の「解答票」にいろいろな質問事項や感想を記入してもらうことによって、受講者との意思の疎通を図ることを考える。また、インターネットの活用、および宿題レポートを課すことによって、自学自習を推進する。
履修条件 なし
事前学修・事後学修,授業計画コメント 教科書(予定)と、それに関連した web ページがあるので、指定された部分を事前に予習すること。また疑問点については毎回「解答票」に記入し、web ページなどでの回答に目を通しておくこと。
授業計画
1 講義の概略、目的、進め方、成績評価法について解説。最近の天文学の話題について解説。
[準備] 教科書第1章を予習すること。
2 19世紀の自然科学、相対論前夜。「理論」とは何か、理論の構造。理論の構造から見た、マックスウエルの電磁気理論。マックスウエル理論の新たなナゾと、ローレンツ理論。
[準備] 教科書第2章を予習すること。
3 アインシュタインの特殊相対論。相対性原理、相対論力学、エネルギーと物質、反物質、双子のパラドクス、など。
[準備] 教科書第3章を予習すること。
4 一般相対論(1)。時空の歪み、ウラシマ効果、等価原理、重力と時空の歪み、重力方程式。
[準備] 教科書第4章1〜4節を予習すること。
5 一般相対論(2)。一般相対論から出てきたこと、重力レンズ、重力波、宇宙の全体構造。
[準備] 教科書第4章5節を予習すること。
6 ブラックホール。重力方程式のシュバルツシルドの解とその性質、ホワイトホールとワームホール、ワープとタイムマシンの可能性。
[準備] 教科書第5章を予習すること。
7 人類の宇宙観の変遷。天動説と地動説、太陽系宇宙から銀河系宇宙へ、泡構造宇宙。
[準備] 教科書第6,7章を予習すること。
8 一般相対論から出てくる宇宙の時空構造。4次元的に丸く閉じた宇宙、宇宙の果て、宇宙の大きさ、アインシュタインの宇宙定数、フリードマンの不安定宇宙、膨張宇宙。
[準備] 教科書第8章を予習すること。
9 膨張宇宙の理論。ハッブルの法則、定常宇宙論、火の玉宇宙論、宇宙の始まり。
[準備] 教科書第9章を予習すること。
10 宇宙の始まりのための基礎物理学知識。物質の構造、物質の状態、プラズマ、クォーク、4つの力とその統一理論、相転移と潜熱、フェーン現象。
[準備] 教科書第10章1〜2節を予習すること。
11 宇宙の始まりの標準理論。4つの力の分化、真空の相転移、宇宙のインフレーション、エネルギーと物質の創生、宇宙の晴れ上がり。
[準備] 教科書第10章3節以降を予習すること。
12 宇宙はなぜ始まったか(1)。基礎物理学知識「量子論」、19世紀の自然科学で解決できなかったナゾ、いろいろな量子仮説、物質波、シュレディンガーの波動方程式、量子力学、不確定性原理、トンネル効果。
[準備] 教科書第11章1節を予習すること。
13 宇宙はなぜ始まったか(2)。始まり以前はどうっだったか、トンネル効果と真空の相転移による宇宙の始まり。人類と宇宙。
[準備] 教科書第11章2節を予習すること。
14 到達度の確認のため授業内試験を行う。
[準備] 教科書全体に目を通し,各章の要点を整理しておくこと.
15 講義内容の整理、授業内試験の解答解説。
[準備] 授業内試験の各問題について,自分の考えをまとめておくこと.
その他
教科書 中嶋浩一 『宇宙論と相対論 ーどのように理解するかー』 未定 未定年
教科書を使用する予定であるが、詳細は講義開始時に説明。
参考書 参考書は講義の中で随時紹介する。
授業の webぺーじは,http://nk-kaken.jp/nichidai/
成績評価の方法及び基準 試験(80%)、レポート(10%)、授業内テスト(10%)
授業内テストは、小規模のものを毎回実施し、解答を所定の「解答票」に記入して提出する。また宿題レポートを課し、レポート点として採点する。授業内テストおよびレポートは、それぞれ10%満点として採点し、10%を超える超過分は試験の不足分の補填に利用する。詳しくは講義の中で説明。
オフィスアワー 授業終了時 教室,あるいは e-mail にて.

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