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教理学1

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科目名 教理学1
教員名 服部 弘瑞
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業テーマ 仏教の時間論 
   ─ 原始仏教の「諸行無常」から道元の「有時」へ ─
授業のねらい・到達目標 「時間とは何か?」という問題は、哲学の最も重要なテーマの一つであり、洋の東西を問わず古代より考えられてきた問題であるが、また宗教とも深く関わっている問題である。それは人間存在及び人生と深く関係していると言い得るからである。この授業では主に仏教における「時間」または「無常」の問題を取り扱うが、特に道元の『正法眼蔵』有時などを資料にして、共にその問題を探求してゆく。道元の場合、それは究極的に「仏性」の問題にもなってゆく。この授業では「時間」や「自己と時間」等の問題に関わる西洋及び東洋の様々な思想を学びつつ、それらの問題に関して自ら考え、哲学する姿勢を養う。
授業の方法 基本的には講義&演習形式で授業を進めてゆく。
即ち、「時間とは何か」という問題提起から講義を始め、西洋の時間論・東洋の時間論・原始仏教の時間論(諸行無常の教説)などに関して、時には資料を読みながら授業を進めてゆく。特に道元禅師の『正法眼蔵』有時の巻は難解であるが、仏教の時間論に関しては最も詳細にして深い内容であると見られるので、受講生と共に解読してゆきたい。また、単に先哲の「時間」に関する思想を受動的に学ぶのみならず、それについて共に考え、哲学してゆきたい。また第12回の7/8 (水) の授業の時に、「時間」もしくは「無常」に関わるテーマを各自設定して書いた小論文 (1200字以上) を提出すること。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 毎回の授業内容を復習し、そこで疑問に思ったことは自分で出来るだけ調べ、考え、哲学して授業に臨むこと。またどれだけ調べても、考えても、また哲学しても解決し得ない問題に関しては、毎回授業の最後に提出するコメントペーパーにその問題について書くようにすること。
授業計画
1 「時間とは何か」 ─ 問題提起 ─
2 「時間」に関するいろいろな見方・考え方・感じ方 ─ 西洋の時間論・東洋の時間論 ─
3 「音楽」と「時間」に関して
4 原始仏教における時間論 ─「 諸行無常」の問題を中心として ─
5 大乗仏教における時間論 ─ 色即是空・空即是色 ─
6 無常観から無常感へ ─「如実知見」から「もののあわれ」へ ─
7 道元の生涯と教説 ─ その無常観を中心として ─
8 『正法眼蔵』有時の巻を読む ⑴
9 『正法眼蔵』有時の巻を読む ⑵
10 『正法眼蔵』有時の巻を読む ⑶
11 道元の時間論と仏性の問題
12 「時間」に関わる様々な思想 ⑴ 
     《この日までに、「時間」もしくは「無常」の関する小論文を提出する!》
13 「時間」に関わる様々な思想 ⑵
14 課題学習
15 総括
   ─ 「時間」もしくは「無常」に関する小論文の講評・「自分の人生の時間」を考える ─
その他
教科書 特定の教科書は用いないが、必要な時はプリントの資料を用いて授業を進める。
参考書 増永霊鳳著『仏教の時間論』山喜房仏書林 (1966年)、その他。
成績評価の方法及び基準 平常点(40%)、レポート(60%)
総合的に評価する。即ち、出席点・平常点〔出席して、最後にコメントペーパーに書くこと・資料を読むこと・課題学習の時の提出物〕(40%)、また7/8日(水) に提出の「時間」もしくは「無常」に関わるテーマを各自設定して書く小論文〔1200字以上〕(60%) にて評価する。その詳細については授業の時に説明する予定であるが、仏教外の自分が研究している思想家の時間論や自分が面白いと思っている人物の時間に関する考え方、またそれらと仏教の時間論とを比較するようなテーマについてでも差し支えない。ただし、以前インターネットを利用し、その資料をコピーし、ペーストしてそのまま提出したものがいたが、そのようなものは本人の「小論文」とは認められないので評価の対象外となるので提出しないこと。その詳細については授業の中で説明するが、その「小論文」は自ら調べ、哲学して、論ずるという姿勢で取り組んで戴きたい。

オフィスアワー 水曜日の5時限目に受け付けたいと思っているが、オフィースアワーに来られたい方は授業の後などに連絡し、アポを取っておくこと。
備考 なし

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