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総合研究1

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科目名 総合研究1
教員名 梶川 信行・辰巳 正明・松本 直樹
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 国文学専攻
学期 集中 履修区分 選択
授業テーマ 上代の文学と東アジア
授業のねらい・到達目標 『万葉集』をはじめとする上代の文学が、中国の文学からどのような影響を受けて来たかという研究は、古くからなされており、まさに汗牛充棟であった。ところが近年、それを東アジアの歴史の大きな動きの中で捉えようとする研究が一般的になって来た。中国ばかりでなく、朝鮮半島の国々などの動きにも目を配りつつ、『万葉集』や『古事記』を考えようというのである。
 そこでこの授業では、中国・韓国・日本という東アジアの三国に視点を置いて、上代の文学を考えることを目的とする。日中の比較文学に大きな業績を残す辰巳正明氏(國學院大學教授)、『古事記』の精緻な研究で知られる松本直樹氏(早稲田大学教授)、そして近年、百済や高句麗からの渡来系氏族の人々の文学に関心を寄せている梶川が、それぞれの角度から『万葉集』や『古事記』を講ずる。
授業の方法 夏休みの集中授業である。第一日目(シラバスの第1回から第5回)は辰巳正明氏、第二日目(第6回から第10回)が梶川、第三日目(第11回から第15回)に松本直樹氏と、三日間連続で講義を行なう。
授業計画
1 歌の誕生 歌の誕生を、万葉集・奄美・中国少数民族の文学から考える
2 近江朝から天武・持統朝の文学 文字の渡来により誕生する、柿本人麻呂の文学
3 平城京の文学 大宰府に花開く、大伴旅人と山上憶良による知識人文学の成立
4 越中の文学 越中に花開く、大伴家持と大伴池主による交友の文学の形成
5 万葉集と敦煌文学 シルクロードを通って渡来した、敦煌の文学と万葉集の世界
6 『万葉集』と渡来系氏族(序説)
7 『万葉集』と新羅系の人たち
8 『万葉集』と百済系の人たちⅠ
9 『万葉集』と百済系の人たちⅡ
10 『万葉集』と高句麗系の人たち
11 記紀の編纂――東アジアの中の「日本国史」
12 記紀神話の特徴――〈建国神話〉の作り方
13 『古事記』の出雲神話(1)
14 『古事記』の出雲神話(2)
15 『日本書紀』の神話――主文と一書の関係
その他
教科書 なし。資料を用意する。
参考書 授業中に適宜指示する。
成績評価の方法及び基準 レポート(100%)
授業の中から一つテーマを選び、それについてレポートにまとめる。

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