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科目名 | 気圏科学特論I | ||||
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教員名 | 山川 修治 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 地球情報数理科学専攻 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業テーマ | 気候システム変動を探る ―総観・メソスケールに焦点をあてて― |
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授業のねらい・到達目標 | 気候システムの研究は各種天気図・画像の解析を通して,その構造を3次元的に認識することによって進展させることができる。また,時系列変動の検討も重要であり,その解析を通して過去から現在までの状況を把握することによって,将来の予測に役立てることが可能となる。気候システム変動と各自の修論テーマのオーバーラップする基礎的・代表的な内容を含む英文論文,英文図書の一部,もしくは英文Web情報を読み,紹介する。今年度は総観・メソスケール現象の降雪現象に重点を置く。気候システム変動の要因としてあげられる次の5項目には常に留意していく。①El Nino/ Southern Oscillation (ENSO),Pacific Decadal Oscillation (PDO)等の海洋変動,②北極振動(AO)-北大西洋振動(NAO),北極海の海氷縮小および偏西風の波動(2012/13冬季天候異変を含む),③モンスーン変動および熱帯25~60日振動(MJO),④成層圏準2年周期振動(QBO),⑤太陽活動(近年の周期長期化現象を含む)。また,気象予報士技術も要所で織り込み,改善策を検討する。さらに,実際に起こった異常気象や天候異変については特に重視し,そのメカニズムについて検討を試みる。 |
授業の方法 | 関連論文のコピーや別刷配付,パワーポイントなどの活用によって,図解を多用して具体的かつ3次元的に授業を進める。 各自が気候システム変動にかかわる英文論文・英文図書・英文Web情報の紹介を行う(選択にあたっては,上記のねらいを参照)。 |
履修条件 | なし |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 項目別に下記するが,実際の天候推移も鑑み,各授業において重点を調節して進める。 |
授業計画 | |
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1 | ガイダンス |
2 |
冬季モンスーンと気候システム変動① ―日本海側の豪雪― |
3 |
冬季モンスーンと気候システム変動② ―太平洋側の豪雪― |
4 |
北極振動(AO)と気候システム変動 ―極渦・寒冷渦の挙動と冬季天候異変― |
5 |
偏西風蛇行と気候システム変動 ―トラフ・リッジとブロッキング― |
6 |
夏季モンスーンと気候システム変動 ―モンスーン異変と集中豪雨― |
7 |
ENSOと気候システム変動 ―低緯度海洋から中高緯度への影響― |
8 |
太平洋10年規模振動(PDO)と気候システム変動 ―広域海洋発のレジームシフト― |
9 |
熱帯MJOと気候システム変動 ―積乱雲群の北方伝播メカニズム― |
10 |
成層圏準2年周期振動(QBO)と気候システム変動 ―対流圏中高緯度への影響― |
11 |
太陽活動と気候システム変動 ―約11年~数百年スケールの周期性― |
12 | 気象予報士的視座による世界各地の天候特性① |
13 | 気象予報士的視座による世界各地の天候特性② |
14 | 気象予報士的視座による世界各地の天候特性③ |
15 | まとめ |
その他 | |
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教科書 | 授業時に紹介する。 |
参考書 | 遠藤邦彦・山川修治・藁谷哲也 『極圏・雪氷圏と地球環境』 二宮書店 2010年 第1版 気候影響・利用研究会 『エルニーニョ・ラニーニャ現象』 成山堂書店 2010年 第1版 必要に応じて紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | 平常点(100%) 1)気候・気象の基礎理念を十分理解している。2)気候変動関連英文を理解し要点をまとめて報告できる。3)修論アブストラクト作成に必要な英語能力の基礎を身につける。 |
オフィスアワー | 随時 8号館A312室 |