英米文学演習2

科目名	英米文学演習2
旧カリキュラム名	英米文学演習I
教員名	福島　　昇
単位数	1	課程	前期課程	開講区分	文理学部
科目群	英文学専攻
学期	後期	履修区分	選択必修

授業テーマ	シェイクスピアの『お気に召すまま』As You Like It は安心して観劇できる楽しい喜劇です。主要な舞台であるアーデンの森は、フランスにあるはずですが、シェイクスピアの故郷ストラット・アポン・エイヴォンの周辺に広がる森として設定されています。その森には牧歌的な生活をおくる公爵、男装のロザリンド、王と兄に追放されたオーランドーらがいて、求愛、不和、離散、和解、再会などロマンティック喜劇の要素が満ちています。　『お気に召すまま』は単なる田園賛美の劇ではありません。タッチストーンとジェークイズという二人の道化が、この作品を重層なものに（シェイクスピア色に）しているからです。　授業のテーマは『お気に召すまま』における諸問題について不和、和解、ジェンダー、セックス、セクシュアリティの観点から検討することにあります。
授業のねらい・到達目標	「英米文学演習II」を学ぶことにより、西洋演劇だけでなく、日本演劇の諸事情、諸問題（歌舞伎、文楽、能・狂言、新派、大衆演劇）なども理解できるようにする。注を参考にテクストの本文を読みます。注を読むには時に様々な専門的な知識が必要になるため、関連項目についても理解を深める。
授業の方法	シェイクスピアと『お気に召すまま』の諸問題について議論し、批評的感想（おしゃべり）などを述べる習慣を身につける。研究論文の書き方（『MLA』第６版に基づく）やギリシア悲劇、現代劇、日本演劇などにも話題を広げる。
履修条件
事前学修・事後学修，授業計画コメント	授業の最後に次回授業範囲を説明しますので、テキストを事前に読んでおくこと。毎回100行ぐらい読むことを目標とする。

授業計画
1	ガイダンス：授業の方針、レポートのテーマと提出方法：（テーマはAs You Like It に関してならば何でも自由です。400字詰原稿用紙10枚、メール可）
2	As You Like It 3幕1場の精読とディスカッション
3	As You Like It 3幕2場の精読とディスカッション
4	As You Like It 3幕3場の精読とディスカッション
5	As You Like It 3幕4場の精読とディスカッション
6	As You Like It 3幕5場の精読とディスカッション
7	As You Like It 4幕1場の精読とディスカッション
8	As You Like It 4幕2場の精読とディスカッション
9	As You Like It 4幕3場の精読とディスカッション
10	As You Like It 5幕1場の精読とディスカッション
11	As You Like It 5幕2場の精読とディスカッション
12	As You Like It 5幕3場の精読とディスカッション
13	As You Like It 5幕3場の精読とディスカッション
14	As You Like It 5幕4場の精読とディスカッション
15	As You Like It 5幕4場の精読とディスカッション

その他
教科書	Michael Hattaway , As You Like It:The New Cambridge Shakespeare, Cambridge University Press, 2009, 2 edition
参考書	Alexander Schmidt , Shakespeare Lexicon, 2 vols., Arno Press, 1901, 2 edition David Crystal & Ben Crystal, Shakespeare's Words A Glossary & Language Companion, Penguin Books, 2002, 1 edition 『Oxford English Dictionary CD-ROM Version 3.1』 Oxford University Press 2004年第2版　シェイクスピアに関しては、おびただしい数の参考文献があるため、どの本や論文が良いかを定めるのは困難です。それゆえに、優れた論文集であるShakespeare Survey（1巻～66巻、1948-2013年）のAs You Like It 論を推薦します。必要に応じて資料を配布します。
成績評価の方法及び基準	平常点(40%)、レポート(60%)
オフィスアワー	時間：火曜日、４時限場所：講師室