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倫理学特殊講義3

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科目名 倫理学特殊講義3
教員名 藤本 隆志
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 哲学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業テーマ 西田幾多郎『善の研究』を読む
授業のねらい・到達目標 我が国の大学院哲学専攻課程にあっては,西洋哲学の文献をテキストとして用いる場合が多いけれども,西田幾多郎のような日本人哲学者先達の著名な業績には一通り通じている必要があろう。今学期には,いわゆる西田哲学の基本概念ともいうべき「純粋経験」や「善」の何たるかを精査しながら,現代的な哲学的生成論の可能性をも検討してみよう。(なお,後期に取り上げる予定の,W・ジェイムズ達の諸論文にも通底する内容を扱うことにもなるので,できれば前期・後期連続して聴講することが望ましい。)
授業の方法 前期には参加者一同が『善の研究』を輪読しながら,その内容や表現に通暁するよう努める。参加希望者は,あらかじめ下記「教科書」欄記載の書籍(岩波文庫)を各自用意しておくこと。
履修条件 なし
事前学修・事後学修,授業計画コメント 各授業時間ごとに事前に提題報告者を定め(輪番制),テキストの一部(各回20ページほど)について読解内容を報告してもらい,それを下敷きにして説明内容の敷衍や質疑応答を行う。授業前に著者の「序」や解説者の「改題」などは,各自眼を通しておいて戴きたい。好きな本をみんなで読む読書会のような,気楽な雰囲気で学習を進めていこう。
授業計画
1 ガイダンスと次回からの報告担当者の選定。テキストとその著者についての解題。若干の予備的説明。
2 第一編・第一章「純粋経験」について[以下,おおまかに主題となることがらのタイトルのみ記す]
3 「思惟」
4 [意志」
5 「知的直観」
6 「意識現象」
7 「実在」
8 「真実在」
9 「自然」
10 「精神」
11 「行為」
12 「価値」
13 「宗教」
14 「神」
15 総括
その他
教科書 西田幾多郎 『善の研究 (岩波文庫)』 岩波書店 1950年 第1~92版
明治・大正期の先達(漱石や鷗外なども含めて)の著書を旧かな・旧字体でも楽に読めるようにするため,さらに旧版の古本を使っても一向に構わない(むしろ,そうすることをお勧めする)。教科書は各自が事前に準備しておくこと。
参考書 小坂 国継 『西田幾多郎の思想 (講談社学術文庫)』 講談社 2002年 第1版
永井 均 『西田幾多郎 〈絶対無〉とは何か (シリーズ・哲学のエッセンス)』 NHK出版 2006年 第1版
参考書類は汗牛充棟の感があるので,さらに必要があれば,そのつど教場で指示する。
成績評価の方法及び基準 平常点(30%)、授業参画度(70%)
授業参画度と出席を重視する。その代わり,学期末レポートの提出は求めない。
オフィスアワー 火曜日の授業前後(あらかじめ連絡しておいていただければ幸甚. E-mail: [email protected]

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